●“詐欺営業マン”には絶対なるものか!アフターケアにも全力で
ここで得た人事スキルは、じつは「即決」だけではない。元榮氏には、収入アップとは関係なく、努めていたことがあった。
「解約率を下げたかったんです。給与の評価対象は契約数だけです。でも、“口八丁手八丁” の詐欺営業マンにはなりたくなかったですし、『決めてくれた人には、絶対に後悔させたくない』と思っていました。
契約が取れたら必ず『元榮先生に担当してほしい』と言われるのですが、僕は家庭教師としては関われません。それで、『私は担当しません。ですが、今日●●くんを見て、ぴったりだと思った先生を、責任をもってご紹介します』とお伝えします。最初はびっくりされますが(笑)、終わりには納得してくださるんです。
ですから、『契約をとったら終わり』にはできません。事務所に帰ったら『どういう家庭教師がいいか』を、仲介役を務める教務課への “引き継ぎ資料” に、万が一にもミスマッチが起こらないよう、細かくびっしり書いていました。そのかいあって、僕の解約率が営業のなかで一番低かったんです」