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米軍の原子力空母でコロナ患者が激増、艦長がSOS書簡を公開

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.04.01 20:27 最終更新日:2020.04.21 22:06

米軍の原子力空母でコロナ患者が激増、艦長がSOS書簡を公開

空母「セオドア・ルーズベルト」(3月18日、写真・米海軍)

 

 3月31日、アメリカの原子力空母「セオドア・ルーズベルト」の艦内で、新型コロナウイルスが急速に拡大しているとして、同艦の艦長から緊急支援の要請があったことがわかった。感染者は、100人以上にのぼるという。

 

 24日から、同艦で乗組員3名の感染者が発生したことは報じられていた。26日までに、新たに5人の感染者が発生。27日には、米海軍が、同艦に乗船する5000人に新型コロナウイルスの検査を実施すると明らかにしていた。

 

 

 31日、米メディア『サンフランシスコ・クロニクル』が、艦長からの4ページにわたる書簡を公開。現在はグアムに停泊しているが、ごく限られた感染者のみが上陸し、ほとんどの乗組員は船内にとどまっているという。

 

 書簡には、「スペースに限りがあり、14日間の隔離や社会的距離を取れていない。病気の蔓延は、加速度的に進行している」と、事態の深刻さが書き込まれていた。「私たちは戦争をしているのではないのです。乗組員たちが死ぬ必要はありません。私たちがいま行動しなければ、最も信頼できる資産である乗組員たちのケアができません」と、訴えかける文言も。

 

 空母の状況を分析する部分では、日本での集団感染が確認された「ダイヤモンド・プリンセス」を引き合いに出している。クルーズ船には個室が多く、効果的な隔離が可能だったが、軍艦では「はるかに悪い結果になる可能性がある」と指摘している。

 

 現在のところ、重症者は出ていない様子だが、空母に乗船している乗組員たちについて、2週間の隔離を要請。「空母から多数の人員を連れていき、2週間隔離することは並外れた措置のように思えるかもしれません。しかし、これは必要なリスクです」と主張している。

 

 31日、トーマス・モドリー海軍長官代行は、CNNの取材に書簡の存在を認め、「この7日間、船員たちを船から降ろし、グアムの宿泊施設に入れるよう動いていた」と明かした。だが、いまのところ十分なベッドがないそうで、ホテルの確保やテント型施設の設置などで慌ただしいという。

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