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北朝鮮、コロナで物流停止「金正恩」暗殺作戦の始動も…
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2020.04.20 06:00 最終更新日:2020.04.20 06:00
金正恩委員長は、何度かテロと疑われる事態に遭遇している。
「2012年の暮れに、彼の視察先で、1丁の機関銃が見つかっています。機関銃には銃弾が装填され、どの部隊に支給されたかがわかる『通し番号』が消されていたそうです。
過去には、国内の飛行場で大量の爆薬が見つかったと報じられたことがありました。身の危険を感じた金正恩は、これを叔父の張成沢一派の仕業と思い込み、それが張成沢を処刑する引き金になったという情報もあります」
「暗殺作戦」が後を絶たない背景には、金正恩体制に対する、根強い不信と不満がある。北朝鮮内部には、体制の転換を望む民衆が潜在的に相当数おり、そして国外では、「金正恩体制打倒」を目指す国際組織「自由朝鮮」が存在する。
「暗殺された金正恩の兄・金正男の長男である金漢率の身柄を保護し、北朝鮮からの密出国を支援しているといわれる組織です。
ここには、多くの脱北者も参加しています。在スペイン北朝鮮大使館を襲撃し、コンピュータなどを奪ったことでその名を知られました。彼らはCIAの資金援助を受けており、米国とも連携しているのは確実です」
さらにCIAは2017年、韓国に「コリア・ミッションセンター」を組織。対北朝鮮工作を担わせているという。
「韓国国内だけではなく、中朝国境地域で北朝鮮に出入りする北朝鮮人や、中国国籍の朝鮮族に資金を与え、スパイ候補を探しているのです」
コウ氏は「ここにきて『暗殺作戦』が実行される可能性が高まっている」という。その理由は、北朝鮮の軍内部での体制への不満が、爆発寸前にまで達しているからだ。
「農作物の不作と経済制裁により、軍の食糧の補給が70%も削減されました。それに加え、コロナウイルスの拡散で物流が止まり、軍の食糧補給がより厳しくなっています。クーデターがいつ起こってもおかしくない状況にあるといえます。
とはいえ、北朝鮮のような相互監視社会では、クーデター計画があればすぐに発覚してしまう可能性が高い。そのため、陸海空軍を巻き込むような大がかりなクーデターではなく、少人数によるプライベートクーデターの可能性が考えられます」
新型コロナウイルスについて、北朝鮮は「我が国には一人の感染者もいない」とWHOに報告している。だが、コウ氏によれば、感染拡大を裏づけるこんな情報がある。
「感染した人の家の扉に釘を打って隔離し、治療が受けられないまま家族5人が亡くなったという話や、国境封鎖の指示を守らず中朝国境を出入りし、処刑された例もあるといいます」
内側の不満と外側からの圧力、さらにコロナ問題。金正恩体制を追い詰めるのは、何か。
写真・提供:KNS/KCNA/AFP/アフロ
(週刊FLASH 2020年4月28日号)