一方、今夏の「甲子園」中止も決まり、日本最大のプロスポーツ「プロ野球」は、どのように新人をスカウトするのか。
「動画だけで、選手の力を判断するのは難しい」
広島カープ・苑田聡彦スカウト統括部長(75)はそう話す。
「20年ほど前から外国人選手の売り込みで、『動画持参』がはやりました。しかし、動画では打撃はコンパクトで守備も堅実に見えても、実際にプレーを見たら、まったく違ったタイプということがザラ。結局、動画では『いいところ』しか見せていないんです」
開幕二軍だった阪神・サンズも、2019年12月の加入時に、矢野燿大監督が「映像を見て対応力がある」と期待していたが……。
また、某球団スカウトは、“人の目” への信頼を語る。
「中学生チームの情報は、グラウンドの近所に住んでいる “少年野球ファンのおじさん” に話を聞くことがあります。頻繁に試合観戦していて、細かい観察までしているんです」
野球界界は、動画より “おじさんの目” なのだ。
(週刊FLASH 2020年7月14日号)