――青木さんの恋愛感もお聞きしたいんですが、数人の元カノさんから「呪います」と言われたそうですね。これ、いったいどんな付き合い方をしてきたんですか?
青 ワガママなんで、最後は絶対そういう感じになるんですよね。すっごい悪いヤツに見えるけど、そうじゃないんですよ。ちゃんと向き合ってる証拠だから。愛の流刑地に行けるまで向き合ってんすよ、僕は(笑)。こう見えて、めちゃくちゃ情に厚く、人間臭いと思いますけどね。
――青木さんは「彼女が欲しくないとまでは思わない」けれど、1人の時間も大事にされるタイプですよね。
青 1人の時間、クリエイティブな時間も欲しいなかで、優先順位を考えると「自分業」みたいなものがいちばん上なんですね、僕の場合。家庭よりも何よりも。
で、自分が保てなくなるんであれば、やめましょうみたいな。青木真也が青木真也でいられなくなることが、いちばんダメなことだと思っている。ひどい言い方をすると、すべてが芸の肥やしであることは確かですし、そのくらいの覚悟を決めて生きている。
――でも、彼女がいるときは、愛情を注ぎますよね。
青 愛情は注ぐ。でも、愛情を注ぐことと大事にすることは、また別ですからね。そんなずっと手をかけられなくないですか?
――ですね(笑)。では、ぶっちゃけ結婚に関しては、ご自分でも向いてなかったと思われます?
青 向いてなかったです、うん。「じゃあ、結婚すんなよ」って、いろんなとこで言われますけど、「結婚しなきゃ、わかんないこともあんだよね」って。
それと、結婚制度に対する疑問はすごい感じます。これ、本当に今の社会に合ってる? って。
――たとえば、どんな形がいいと思うんですか?
青 都合のいいときだけご飯食べるぐらいで構わないと思うんですよ。お互いのマッチングじゃないですけど、それでいいじゃないかなと。
――じゃあ、たとえばエッチしたいときだけ、エッチしてみたいな。
青 はい。僕はお互いに納得してるならそれでいいと思っていて。これはみんなにおかしいって言われるけど、極論、僕の前でいいヤツでさえいてくれればいいんですよ。そのコが僕と会ってないとき、ほかで何をしてようと、あんまり興味ないです。
――嫉妬とかしないんですか?
青 別に僕の知らないところでなにかヤってるぶんには、いいんじゃないのって。そこに嫉妬心とかは、本気でないんです。
――要するに、青木さんのことだけ喜ばしてくれればいいわけですもんね。
青 僕のことを好きで応援したいとか、好きって気持ちがあればいいんですよ。最近思ったのは、結局、青木真也における恋愛とか男女の関係って、要は究極の自己承認なんです(笑)。
だから、独占するっていう目的は、あんまりない。会って、自分が承認されてるって感じられれば、オッケーっていう。
――相手の女のコに対して、過去の男性遍歴とか、青木さん以外の男の影とか、そこは興味ないってことですか?
青 はい。僕は逆に聞けちゃいますね。どういう人と付き合ってたのって。相手を独占しようとか、永遠でいようとか、所有しようみたいなことを思うから間違いが起きると思うんで。
――確かに、期待しすぎちゃうってところはありますよね。女のコに対しても何に対しても。
青 人間関係しかり、すべてのことに期待しすぎなんですよ、みんな。女性との付き合いだって、基本的にうまくいかないものだと観念することで、逆にうまくいくこともあると思いますけどね。