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皇治節が炸裂「那須川天心が勝つのは、もう飽きたでしょう」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2020.09.17 20:00 最終更新日:2020.09.17 20:00
K-1の看板選手でありながら、K-1との契約を破棄してRIZINへ電撃移籍。K-1時代の記者会見では、そのチャラいノリで対戦相手をことごとく挑発し、シーンを誰よりも盛り上げてきた男、皇治(31)。
その初陣『Yogibo presents RIZIN.24』(9月27日、さいたまスーパーアリーナ)では、対戦相手がいきなり那須川天心(22)というビッグマッチが実現。下馬評では圧倒的不利が囁かれる皇治に、移籍の真相から天心戦に懸ける思いまでを聞いたインタビュー前編!
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――違約金を払ってまでK-1からRIZINに移籍しました。いろんな思いがあったと思いますが、移籍したいちばんの理由は?
皇治 いちばんの理由は格闘技界を盛り上げるため。ただ、それだけですね。それと、2019年の記者会見で、ファンに「新しい景色を見せる」って約束したんで。
――その新しい景色を見せるというのは、K-1のなかでは難しかった?
皇治 まあ、そうですね。自分の感覚からしたら、天心もやってきたことはすごいかもしれないですけど、結果、ファンとの約束は守ってないと思うんで。あの子がずっと言い続けたことは、武尊とやるってことなのに、それを実現させてないじゃないですか。ファイターとしては立派かも知らんすけど、理由はあるにせよ、人間としては口だけやなって思うんで。
――RIZINへの移籍を決心するに至るまでは、「今までにないぐらい泣いた」そうですが?
皇治 いやー、やっぱり考えましたよ。自分の恩師でもある「シルバーウルフ」の大宮司(進)さんの元を離れるのも辛かったですし、何よりも俺はK-1が好きやったんでね。そっから離れるっていうのも悲しかったですし……まあ、“悲しい”がけっこうあったっすね。
――2018年末の武尊選手との激闘で、K-1のトップ選手としてファンにも認知されたと思います。だからタイミング的には、難しい決断だったのでは?
皇治 そうですね。まわりから見たら、けっこうアホちゃう? っていう人もいたと思うんですよ。K-1にいたほうがよっぽど安定で、立ち位置があったんで。
――それこそ「別に天心とやらなくても食っていける」って言われていましたもんね。
皇治 そうです、そうです。個人で食っていくだけやったら楽勝ですけど、自分がこうして一丁前になれるようになったのは格闘技界のおかげなんで、格闘技界に恩返しするってなったら、やっぱり自分が行動することやと思ったんで。
――そして、いきなり天心戦が実現しました。RIZINファンからすると、ちょっと唐突感もあったと思うんですけど、皇治選手的には、してやったりですか?
皇治 してやったりというか、マジで当たり前やと思ってますね。というのも、「じゃあ、天心が誰とやったら盛り上がるの?」と。それをRIZINファンに聞きたいですし、天心もピーチクパーチク調子乗ってますけど、「ほな、お前は俺以外の誰とやったら盛り上がんねん?」と。よう認知もされてない外国人やったり、日本人とやってもファンも乗れないと思いますし。
――マニアが唸るカードが世間にも響くわけではないですからね。
皇治 そうなんですよ。実際、メイウェザー戦はすごかったですけど、それ抜いたら、ここ最近では世間的にいちばん盛り上がってんちゃいますか? だから、(天心は)俺に感謝しろと(笑)。
――天心選手は、「皇治選手がほかの選手に負けたら商品価値が落ちるので、価値が落ちないうちにやるのが一番おいしい」とか、皇治選手が『RIZIN.22』のリング上から対戦表明したときも「やってもいいですけど、相手になるんですか?」などと言っていました。そうした発言については、どう思いますか?
皇 スカしたフリしてますけど、俺からしたら、そこまで強い奴とやってます? って思うんですよね。(天心が大苦戦した)ロッタン(・ジットムアンノン)とかも、俺からしたら、ホンマに強いの? って感じなんで。自分はK-1でやってきたことにすごい自信がありますし、言うほどそんなたいしたヤツとやってないやろ? っていうのがあって。まあ、向こうもそれは一緒かもしれんですけど。
――とはいえ、天心選手は2019年末の『RIZIN.20』で、「日本キック界の至宝」と言われた江幡塁選手をも1ラウンドで葬ってます。あの試合を観て、どう思われましたか?
皇治 まあ、俺は江幡くんとはやったことないんで、江幡くんもそら強いでしょうけど、わかんないっス。ひとつ言えるのは、天心が勝つのは、もう日本中が飽きたんじゃないかなって。俺は勝手にそう思ってますね。