2月28日に横浜アリーナでおこなわれる格闘技イベント「RISE ELDORADO 2021」で、キックボクサーとしてプロデビューを果たす元西武ライオンズの投手・相内誠(26)。
プロ野球選手を引退し、格闘家転身を発表してからわずか4カ月。対戦相手のDelgermuru拳信王(31・モンゴル)は、3勝5敗ながら、激しいファイトスタイルが売りのサウスポーだ。デビュー戦に向けて、都内のジムで練習をおこなう相内に心境を聞いた。
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――気持ちの面など含め、仕上がり具合は?
「技術面は、今からやったところで追いつくわけがないので、喧嘩じゃないですけど、キックボクシングをやるというよりは『闘いに行く』という感じですかね。
あんまり『キックボクシング』を意識すると硬くなっちゃうし、変に考えすぎちゃうと思うんですよ。1戦めは、こういう感じでいいのかなって思います(笑)。自分が思ってたよりは、形になってきたと思いますね」
――自身の強みは?
「応援してくれる人の数は、対戦相手よりも上回ってると思うので、それを “元気玉” に変えて、試合に臨みたいですね(笑)」
――対戦相手の印象は?
「対戦相手は、複数の候補のなかから僕自身が選びました。小柄な選手に勝ってもあんまり嬉しくないと思ったし、実績も試合数も、候補の中でいちばん多かった。そういう選手と試合をして、しっかりと打ち合って勝てたら、収穫は大きいのかなって思います」
――対戦相手が決まる前と比べて、試合に臨むうえで心境の変化は?
「対戦相手が決まるまで、練習はしてなかったです(笑)。ちゃんと練習を始めたのは、1カ月前くらいですかね。練習を始めてからも、なかなかデビューという実感が湧かなかったです。『俺、本当に試合するのかな』って感じでした」
――デビュー戦では、どのような戦いを?
「3ラウンド9分間フルで試合するのは分が悪いので、1ラウンドめから相手のクセや隙を早く見つけて、そこをつけたらなと思いますね」
――格闘家に転身して、いちばんきつかったことは?
「やっぱり減量ですね。練習終わりに食べたいものが食べられないのがしんどいです。試合2〜3日前に減量の追い込みで、『水抜き』をおこないます。ストンと体重が落ちるようにするには、毎日6リットルの水を飲むといいんですが、これもきついですね。
これだけ注目を浴びて、計量当日に『体重オーバーで試合できません』ってなったら、元も子もないですから(笑)」
最後に、トレーナーを務める布施さんに、相内の格闘技のセンスについて聞いた。
「身長が高くて手足が長いので、格闘技においてはすごく有利だと思いますし、右ストレートに威力があるので、ヒットすればイケると思います。
あと、やっぱり注目度がある。勝てば本当においしいですよね。プロ野球選手になれるポテンシャルはあるので、格闘家としても期待しています。試合に勝って、一緒に美味しいお酒を飲みたいですね(笑)」
プロ野球デビュー戦では、勝利を収めることができなかったが、格闘家デビュー戦ではファンの声援を “元気玉” に変えて初白星を目指す。ミット打ち後に話してくれた「当日のお楽しみで」という、隠し技にも期待大だ!