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水泳大会「男」「女」「トランス」3カテゴリへ…スポーツ界が直面する「答えが出せない問題」

スポーツ 投稿日:2022.06.21 16:34FLASH編集部

水泳大会「男」「女」「トランス」3カテゴリへ…スポーツ界が直面する「答えが出せない問題」

リア・トーマス選手(写真・AFP/アフロ)

 

 6月19日、国際水泳連盟(FINA)は総会を開き、男性から女性に性転換した選手が、女子競技に出場することを制限する指針を承認。また、トランスジェンダー選手が出場するための「オープンカテゴリー」を新設する方向であることを明かした。

 

 性転換した選手がFINAの女子競技に出場できるのは、12歳になる前、または思春期の成熟度を5段階で示した「タナー段階」の第2期に到達する前に性転換した場合に限るとしている。

 

 

「トランスジェンダー選手の水泳競技出場をめぐる議論はかねてよりありましたが、“決定打” となったのは、アメリカのリア・トーマス選手でしょう。同選手は、2017年は男子チームの一員でしたが、トランスジェンダー選手として2020年に女子チームに加わりました。

 

 今年3月の全米大学体育協会(NCAA)選手権の女子500ヤード(約457メートル)自由形で優勝。性自認は女性であるものの、体格や泳力の面で “公平性が保たれていない” と物議を醸したのです」(スポーツ誌ライター)

 

 総会でおこなわれた採決では、加盟国の71.5%が新指針に賛成したが、ネットではさまざまな声が寄せられている。

 

《第二次性徴の始まる12歳で性転換を決めるのは知りうる限りあまり無いので、実質トランス選手は女子水泳競技に出れないってことか》

 

《難しい問題だけど、公平性を保つには仕方ない。ただ、“自分は女性である”というアイデンティティに踏み込む問題ではあるから、声を上げる選手たちは多いかもね》

 

《私は“女”なのになぜ“女子の大会”に出られないの?という問いかけにパーフェクトな回答は出せない。生殖器や染色体の違い、男性ホルモン値の違い、肉体的な違いやそこから派生する公平性をいくら述べても答えはでない。人権の上で“女性”であると認めておきながら女子の大会に参加する権利だけを奪う矛盾》

 

 水泳に限らず、今後はどの競技でも問題になってくる可能性の高いテーマだが、適切な「答え」を出すのは、なかなか難しそうだ。今回のFINAの発表を受け、リア・トーマス選手の発言にも注目が集まっている――。

 

( SmartFLASH )

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