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242万円で競り落とされた「大谷翔平と会える権利」 落札者が語った印象は「驚くほど小顔でモデルみたい」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.06.24 06:00 最終更新日:2022.06.24 06:00
大谷翔平選手(27)と「会える権利」が2万2千75ドル(当時のレートで約241万8千円)で落札されたのは、’19年12月13日のことだった。
これはMLBが開催するオークションに、大谷が所属するエンゼルスが、ALS(筋萎縮性側索硬化症)のチャリティとして大谷と「会える権利」を出品したものだった。
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落札者(3人同伴可)は、駐車券とスタジアム最前列のチケット、フィールド上で打撃練習を見学できる権利のほか、大谷と個別に会ってサインや写真撮影ができるというから、ファンにとっては垂涎もの。
同じ期間に出品されたマイク・トラウト選手の同様の権利は1万1千550ドル(約126万5千円)。この時点で、大谷はまだオールスターに出ておらず、MVPも獲得していないことを考えれば、いかに人気が高かったかがわかる。
そして、この権利を落札したのが、日本人カメラマンのO氏である。
「MLBのオークションに参加するようになったのは、2年半ほど前からです。私は年に2、3回アメリカに行って試合を観戦していたのですが、コロナ禍で行けなくなった。それで、オークションに参加するようになりました。今回は、ALSのチャリティの一環ですし、社会的貢献の意味からも参加しました」
だが、いくら社会貢献といっても、落札額は高額になる。
「でも、ほかの選手は、たとえばスーパースターのトラウトでも1万ドル超が相場。大谷は二刀流で人気があったので、1万5千ドルくらいまでは覚悟していたんですが。ただ、1千ドル、2千ドルの差で諦めて落札できなかったら、その後テレビで彼の試合を観ても、すごく嫌な気持ちになると思って頑張りました(笑)」
なぜ、そこまで大谷に魅力を感じるのか?
「日ハム時代のことですが、同僚から飲みに誘われても、大谷はほとんど行かなかったそうです。『ちょっとはつき合ったほうがいい』と言われても『つき合わなくても、野球で成功すればみんな仲よくしてくれる』と言ったそうです。今の彼はその言葉どおりですよね。塁に出ると相手チームの野手が近寄ってきて、話しかけているじゃないですか。あのとき言ったことを米国に行って実証している。僕にとっては、お会いできるだけで光栄なスターなんです」
そして6月13日(日本時間)、そのときはやってきた。面会場所はエンゼルスのプレスルームで、時間にしてわずか5分ほどだった。それでも…。
「会った瞬間はゴツいというより、モデルみたいというのが第一印象。顔は小さいし、こんなスタイルのいいスポーツ選手がいるのかと。
じつは昔、東京の焼き肉店で隣の席になったことがあるんです。そのことを言うと、『へ~え、そうだったんですか』と笑ってくれました。また『来月も試合を観に来ます』と言うと、『本当ですか!?』と喜んでくれて。終始ニコニコしていて、グラウンドでの厳しい表情とのギャップに痺れましたね。
この権利は’19年12月に落札して、本来は’20年4月に行使できる予定だったんです。ところがコロナ禍で2年以上待たされました。しかも、会えるまでに何度もPCR検査を受けましたし、4人のうち1人でも陽性となったらアウト。そんななか実現できたので、喜びもひとしおでした」
そんなO氏は帰国した今、脱力感と戦っているという。
「僕の人生最大のイベントが終わったと思っています。今は何が起こってもいい。そんな感じです(笑)」
それでもO氏は、深夜、早朝問わず、大谷の試合放送時間に合わせて起床するといった生活を、今も続けているという。