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21歳・F1候補生も…ゲームの“差別発言”で「職を失う」人々 研究結果は「性格の攻撃性に変化はない」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.07.01 19:40 最終更新日:2022.07.01 19:44
6月28日、モータースポーツ最高峰のF1世界選手権に参戦するレッドブル・レーシングは、同チームのリザーブドライバーなどを務めていたエストニア人ドライバーのユーリ・ビップス(21)と契約を打ち切ったと発表した。
レッドブルの育成ドライバーでもあるビップスは、6月21日にレッドブル育成ドライバーの同僚選手と人気FPSゲーム「コール オブ デューティ」で遊ぶ様子をストリーミング配信していたが、ゲーム上で対峙した敵に対し、黒人に対する人種差別表現を発したとして、問題視されていた。
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レッドブルは調査の結果、この発言がビップスのものと断定し、契約を解除した。ビップスは2022年、F1の登竜門であるFIA F2選手権に参戦しており、所属するハイテックGPはレッドブルの契約解除を受けても、ビップスが参戦継続すると発表。しかし、F2の主催者側から、その決定に批判の声明が出されている。
「チームや主催者側が、ビップスに対して厳しい態度をとっているのは、F1があらゆる差別を撤廃するべく『We Race As One(我々はひとつになってレースを戦う)』というモットーを掲げているからです」(モータースポーツ担当記者)
こうした差別発言による“クビ騒動”は国内でもたびたび起こっている。
2月15日には女性プロゲーマー選手の「たぬかな」が、ライブ配信中に「170(センチ)ないと、正直、人権ないんで。170センチない方は『俺って人権ないんだ』って思いながら生きていってください」などと発言し、プロeスポーツチーム「CYCLOPS athlete gaming」から契約解除された。
CYCLOPS athlete gamingは、2月18日にも、過去の差別的発言などを理由に、所属プロゲーマー選手の「Kbaton(コバトン)」との契約も解除したと発表している。
「両選手も含め、ゲーマーたちは、みんなゲームに没頭するあまり、心ない発言を相手に浴びせてしまうことがあり、これまでも問題視されていました」(eスポーツ関係者)
さらには5月1日、プロeスポーツチーム「REJECT」の所属選手「SaRa」がゲームの配信中に「障がい者やろ、マジで」と発言し、2022年12月末までの活動停止処分を受けている。
ドイツの「マックス・プランク研究所」が、2018年にこんな研究結果を発表をしている。
2カ月間の調査で、“暴力的なビデオゲーム”を毎日遊んだ成人にも、“暴力的でないビデオゲーム”を毎日遊んだ成人にも、性格の攻撃性などで有意な変化は見られなかったという。つまり、ゲームが攻撃的な性格を形成するわけではない、と結論づけているのだ。
つまり差別発言は、あくまで本人の意識の問題なのだ。彼らが、同じ過ちを繰り返さないことを願いたい。
( SmartFLASH )