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宇良に石浦…稀代の業師だった「舞の海」が小兵力士を語る
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2017.05.13 06:00 最終更新日:2017.05.13 06:00
宇良や石浦の活躍で注目を集める小兵力士。稀代の業師として知られる舞の海秀平氏がその魅力を語る。
「小さくても工夫次第で勝てるのが相撲。土俵は円ですからね。相手が攻めるより早く自分がまわって動けば、永遠に土俵を割ることはないんです」
もちろん体が大きいほうが有利であることは間違いない。
「ただ当たって押すだけでは歯が立たない。私の場合、胸や腰といった体の中心ではなく、頭や手や足など中心から離れたところを攻めて、相手の自由を奪うことで勝機を見いだしていました。足を掛けるにしても膝ではなく、足首など末端を狙うわけです」
舞の海氏が、巨漢の曙を「三所(みところ)攻め」で仕留めた一番は今も語り草だ。続いて現役小兵力士を解説してもらった。
まずは宇良。レスリング経験があり、大学時代、奇手「居反り」で注目を集めた。
「現状では相手から離れた体勢で勝機を見いだす取り口ですね。潜り込んで相手に密着してから技を繰り出す相撲を覚えれば、さらに飛躍しますよ」
続いては石浦。父は鳥取城北高監督。白鵬の内弟子。100kg近く重い逸ノ城に下手投げで勝利の経験もあるが?
「左を深く差して食いつくと力を発揮する。得意の左を差せばどんな相手でも勝ち切れる。そこを磨いてほしい」
そして十両の里山と照強の2人は?
「35歳、ベテランの里山は体はボロボロです。でも、攻められながらしのいで勝つ姿は見ている人の胸を熱くしますよ。若手の照強には期待しています。もっとしぶとく、上から潰されても落ちない筋力をつけることですね」
(週刊FLASH 2017年3月28日、4月4日合併号)