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村上宗隆が直面した「56本の壁」ローズ&カブレラも残り打席には快音なし、名打者ゆえの重圧が
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2022.09.28 16:29 最終更新日:2022.09.28 16:33
「そのうち打つんじゃないですか。あんまり変わった様子はないですけど」
9月27日、ヤクルトの高津臣吾監督は、試合後の囲み取材でこう答えた。現在55本塁打で、王貞治氏と日本選手シーズン最多記録に並んでいるヤクルトの村上宗隆内野手だが、この10試合、44打席連続でノーアーチなのだ。
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「この日は3打数無安打。打率は3割2分と、2位の中日・大島洋平外野手との差がわずか1厘になり、令和初の三冠王達成も、安泰ではなくなっています」(スポーツ紙記者)
残りは5試合。56号が拝める可能性は決して低くはないのだが、村上ほどのスラッガーですら直面しているのが“56本の壁”だ。
「2001年には近鉄のタフィ・ローズ外野手が、2002年には西武のアレックス・カブレラ内野手が、55本塁打を記録しています。ともに135試合めでの記録で、当時は140試合制でしたから、5試合を残していました。
両選手の量産ペースなら、56号を達成することは間違いない、と思われていました。しかし、ローズ選手もカブレラ選手も、ともに残りの23打席、本塁打を打てなかったのです」(前出・スポーツ紙記者)
ローズもカブレラも、強引に引っ張ったり、悪球に手を出してしまったりと、残りの打席では精彩を欠いた。カブレラは、記録のかかった最終戦で、より多く打席が回ってくる1番打者で出場。また、2人とも重圧を避けるため、打撃練習をおこなわないこともあった。
さまざまな手を打って臨んだものの、達成できなかった56号。ローズは最終戦に臨む前、「リラックス! リラックス!」と大声を出し、「頭ゴチャゴチャ」とぽつりとつぶやいたという。
村上には“56本の壁”を乗り越えてほしい。
( SmartFLASH )