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【巨人契約更改】岡本和真ダウン、中田翔倍増で「年俸逆転」3億円をめぐる攻防

スポーツ 投稿日:2022.12.07 20:06FLASH編集部

【巨人契約更改】岡本和真ダウン、中田翔倍増で「年俸逆転」3億円をめぐる攻防

5年連続30本塁打をマークし、新主将にも指名された岡本和真だが、年俸はダウン(写真・時事通信)

 

 12月6日にプロ野球の読売ジャイアンツは、東京・大手町の球団事務所で契約更改をおこなった。

 

 この日は7選手の更改がおこなわれ、今季、先発で12勝をあげた戸郷翔征(22)は、5000万円増の年俸9000万円(以下、金額はいずれも推定)でサイン。戸郷は “大トリ” の形で交渉に臨み、巨人の日本人選手(移籍組を除く)は全員が交渉を終えた形だ。

 

 

「ただ、この日の更改で “事件” が起きたんですよ」と、話すのは巨人担当記者だ。7選手全員が一発サインで更改し、何事もなかったように思えたが……発端は岡本和真(26)の年俸だという。

 

「今季、4番を外れる時期があった岡本とはいえ、140試合に出場して、5年連続30本塁打以上を達成。今季年俸3億円から現状維持くらいかと思っていましたが、蓋を開けたら3000万円ダウンの2億7000万円だったんですよ。

 

 それだけなら、まだわからなくもないです。大幅減俸でもないですし、球団として叱咤激励の意味でダウンだったのかもしれません。 しかし、まさか岡本と交代で中田が “3億円選手” になるとはね……」

 

 巨人は、2021年シーズン途中に日本ハム内での暴力不祥事で謹慎していた中田翔(33)を無償トレードで獲得した。

 

 その中田は今季、109試合に出場して、24本塁打を放った。シーズン後半には岡本に代わって4番に座ることもあり、その活躍が評価されて、年俸1億5000万円から倍増の年俸3億円で更改したのだ。

 

 巨人担当記者が “事件” と言ったのは、岡本と中田の対照的な契約内容についてだという。

 

「もともと中田は、巨人に移籍する前に自身最高の年俸3億4000万円をもらっていました。2021年は途中加入で、結果が残せず、1億9000万円のダウン。今回の契約更改で “ほぼ自己最高額” まで戻したということです。

 

 しかし、中田は出場試合数が少ないうえ、規定打席にも到達していない。たった1年だけ成績がよかった中田が大幅アップで、少し成績を落としたものの、通年一軍で活躍した岡本がダウン更改というのは、あまりにもかわいそうだと思いますね」(前出・担当記者)

 

 ほかに菅野智之(33)も2桁勝利を記録したが、1億円ダウンの年俸5億円の更改。

 

 一方、今季は「中絶スキャンダル」も飛び出し、不振にあえいだ坂本勇人(33)は6億円。一軍出場ゼロで育成契約に “降格” された梶谷隆幸(34)には、2億円を支払っている。いずれも複数年契約のため、仕方ないことだが……。

 

 今季の巨人の契約更改について、疑問に思っているのはマスコミ陣だけではないという。球界関係者はこう話す。

 

「坂本はレギュラー獲得後、最低の成績でしたし、スキャンダルでチームに多大な迷惑をかけた。球団内部では、複数年契約を承知のうえで『年俸減額も打診したほうがいいのではないか』といった声もあったと聞いています。

 

 また、菅野は新たに1年契約を結んだのですが、それを巨人は『まだメジャー移籍をあきらめていない』と見ています。坂本の複数年契約はいわば “生涯巨人契約” のようなもの。

 

 なので、2人の間の待遇差について、若手や中堅の選手からは『(坂本さんは)さすが将来の幹部候補生』といった皮肉も聞こえていました。

 

 中田の大幅アップに関しては、低年俸のままでは “心が折れる”、モチベーションが上がらないから、と言われていますね(笑)」

 

「球界の盟主」と呼ばれ、過去にもマネーゲームで大物選手を獲得してきた巨人ならではの大盤振る舞いなのかもしれない。スポーツライターはこう話す。

 

「貢献度が低いベテラン選手に高年俸を払っている巨人ですが、その総年俸について、興味深いデータがあるんです。

 

 いま球界で、いちばんチームの総年俸が高いのはソフトバンクですが、2位はここ数年、楽天が巨人を猛追している状況です。その巨人と楽天のここまでの契約更改を見ていると、日本人選手の総年俸で巨人が楽天を3億円程度上回ることになりそうです。

 

 楽天は田中将大と、今季年俸9億円から3億円以上減額して、新たに契約を結んだという報道が出ていました。

 

 もし、田中が現状維持で契約更改していたり、巨人が坂本や梶谷と成績に見合った年俸で契約を結んでいたら、逆転していたことでしょう。

 

 巨人としては、皮肉にも不釣り合いな契約のお陰で “楽天より上” のメンツをギリギリ保てたのかもしれません」

 

 2年連続Bクラスに沈み、オフシーズンに期待されたFA選手の獲得も2年連続で「ゼロ」のまま。ベテラン選手への “見栄っ張り” のような高年俸が、よりいっそう重くのしかからなければいいが……。

( SmartFLASH )

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