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りくりゅうペア四大陸選手権で日本勢初優勝「酸素の薄さで転倒続出」コロラドスプリングスでの勝利に識者も驚き

スポーツ 投稿日:2023.02.15 14:06FLASH編集部

りくりゅうペア四大陸選手権で日本勢初優勝「酸素の薄さで転倒続出」コロラドスプリングスでの勝利に識者も驚き

四大陸フィギュア・ペアで優勝した三浦璃来、木原龍一組(写真・時事通信)

 

 米コロラド州のコロラドスプリングスで、2月12日まで開催されたフィギュアスケートの四大陸選手権。男子シングルではシニア本格参戦1年目の三浦佳生(17)が、米国のネイサン・チェン(23)の最年少記録をおよそ1カ月塗り替える17歳8カ月で最年少優勝を果たした。また「りくりゅう」こと、ペアの三浦璃来(21)、木原龍一(30)組が日本勢として初優勝を飾った。演技が終わると2人はリンクに膝から倒れ込み、木原は「キス&クライ」には這って向かうほど体力を消耗していた。

 

 それもそのはず、コロラドスプリングスは標高が1800m。同じコロラド州のボルダー(標高1650m)と並び、気圧が低く空気が薄いため、マラソンやサイクリングなどの高地トレーニングがおこなわれる場所である。今大会では、多くの選手が転倒し、酸素の薄さを口にするほど、かなり厳しい環境だったようだ。

 

 

 陸上競技やフィギュアスケートを多く取材しているスポーツライターの折山淑美氏は、標高1800mの会場で演技をする厳しさをこう話す。

 

「コロラドは、よく高地トレーニングがおこなわれる場所で、空気が薄いので心肺機能的にはかなりキツいと思います。今回、開催されたコロラドスプリングスは、選手たちが早めに入って練習するなど、その環境に慣れていないと難しかったでしょう。

 

 空気が薄いと、体が大きいほうがより心肺的に負担がかかるので、木原くんのほうが厳しかったと思います。ただ今回、2人はそういった環境をしっかり考え、抑えるところは抑え、緩急をつけたメリハリのある演技をしていました。しっかり練習ができていたからのことだと思います」

 

 SNSでは、そんな過酷な状況下で力を振り絞って演技をした2人を称えるコメントが多く見られた。


《いつもと違う。ふたりの身のこなしが重い。龍一くんの顔色が土色。終わって崩れ落ちる。キスクラまで歩けない。見てるのも辛い。 でも… おめでとう りくりゅう 頑張ったね  (酸素ボンベは置いておいて…)》

 

《りくりゅう、優勝おめでとう~  演技後の木原くんの表情をみると体力の消耗(酸欠)が 尋常ではない・・・ ほんとに、よく頑張ったなぁ》

 

《りくりゅうおめでとうございます 過酷な環境で最後まで頑張った》

 

《りくりゅう四大陸選手権優勝おめでとうございます? 木原君フリー終わって立ち上がれなくてしんどそうだった…高地での試合ホントに大変なんですね よく頑張った…!》

 

 今大会で、GPファイナルに続く2つめの金メダルに輝いた「りくりゅう」コンビ。同一シーズンでの国際スケート連盟(ISU)の主要3大会(GPファイナル、欧州選手権または四大陸選手権、世界選手権)制覇となる『年間グランドスラム』に王手を掛けた。残すは3月23日から開催される世界選手権での優勝のみだ。

 

 前出の折山氏は、世界選手権についてこう話す。

 

「最大のライバルは、2022年の世界選手権で優勝しているアレクサ・クニエリム、ブランドン・フレイジャー組です。1月の全米選手権では、非公式ながら227.97点を出して出場が決まっていますが、四大陸選手権には出場していないので、怖い存在です。

 

 これまで210点台を出している三浦、木原ペアは220点台を目標にしており、どこまで進化を見せられるかが勝負のポイントだと思います」

 

 世界選手権は日本開催で、会場は“ホーム”ともいえる、さいたまスーパーアリーナ。時差もなく、自国開催のメリットもある。グランドスラム達成なるか。りくりゅうの活躍が楽しみだ。

( SmartFLASH )

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