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大谷翔平、他球団エースが真似できない魔球 “スイーパー”… 懸念は「肘への負担がでかすぎる」

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2023.04.12 18:08 最終更新日:2023.04.12 18:11

大谷翔平、他球団エースが真似できない魔球 “スイーパー”… 懸念は「肘への負担がでかすぎる」

12日のワシントン・ナショナルズ戦で3番・投手兼DHで出場した大谷 写真・アフロ

 

 日本時間4月12日。エンゼルス大谷翔平が、今季3度めの先発登板を果たした。結果は、7回92球6奪三振1被安打無失点。打線の援護はわずか2得点だったが、見事、今季2勝めをあげた。

 

 5四球1死球と制球に苦しんだものの、大谷はある “魔球” を駆使することでバッターを翻弄したという。

 

「“スイーパー” という新しい球種です。メジャーリーグでは、昨季の開幕から話題となっているものです。スライダーの一種ですが、従来のスライダーより横への変化が大きく、打者の体勢を崩したり、空振りを取れる球と認知されています。

 

 

 この新たな球種を各球団のエースらが取り入れようと躍起になっていますが、なかなか難しい。大谷は、MLBのなかでもいちばんの使い手ですよ」(スポーツ紙記者)

 

 何しろ大谷は、昨季開幕からこれまでに1000球以上、このスイーパーを投げている。この球数の多さは、大谷だけ。変化球ごとの投球を見てみると、フォーシーム(速球)より、比重は大きくなっている。WBC決勝のトラウトとの名勝負で、最後に空振りを取ったのもスイーパーだった。

 

「MLB公式サイトによると、大谷のスイーパーの平均時速136kmは、パイレーツのミッチ・ケラーと並び、メジャートップ。平均曲がり幅は約46cmで、メジャー平均と比べても10cm以上も上回っています。これまで大谷が三振を奪う球といえば、メジャーで『克服がもっとも困難な球』に選ばれたスプリットでしたが、現在、彼が最も頼りにしているのはスイーパーなのです」(同)

 

 まさに進化を続ける大谷の真骨頂。だが、心配な点もあるという。現地記者が語る。

 

「曲がり幅が大きいだけに、コントロールが難しいんです。最近の2試合では計12個の四死球を与えていますから、当然球数も増えてきました。また、肘のひねりが大きいうえに、人差し指と中指に大きな力が加わるため、肘などへの負担が大きい。

 

 大谷は幼少期から指にマメができやすい体質で、実際にメジャーでもマメができて降板したこともあります。しかも2018年には、スプリットの投げすぎでトミー・ジョン手術を受けました。肘、指先に負担の大きいスイーパーの投げすぎで、故障、再度手術なんてことにならなければいいのですが……」

 

 怪我を回避するのに最も大切なことは、適度な休養。だが、エンゼルスはそれを許さない。

 

「大谷はWBC決勝で抑えを経験してから、休む間もなく中2日でマイナーとの練習試合で5回81球を投げた。それから中5日、アスレティックスとの開幕戦では6回93球。続くマリナーズ戦も中5日で111球。そして今回のナショナルズ戦。

 

 このハードスケジュールのなか、3試合2勝0敗。計19イニングを投げ、自責点はわずか1で、防御率は驚異の0.47。まさに超人ですよ。

 

 それでも、怪我はありうる。エンゼルスは本人が出たいといっても休ませるぐらい体に気を遣ってほしいですよ」(前出・スポーツ紙記者)

 

 忘れてはいけないのは、打者としても試合に出続けている点。魔球はすごいが、ファンが望むのは末永く活躍してくれることだ。

( SmartFLASH )

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