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中日ドラゴンズ、マルティネスへの記念ケーキに「亡命ダメ、ゼッタイ」の文字…「ジョークにしていい言葉じゃない」批判殺到

スポーツ 投稿日:2023.05.09 16:04FLASH編集部

中日ドラゴンズ、マルティネスへの記念ケーキに「亡命ダメ、ゼッタイ」の文字…「ジョークにしていい言葉じゃない」批判殺到

通算100セーブを達成し、ポーズをとるマルティネス(写真・共同通信)

 

 5月6日の巨人戦で、通算100セーブを達成した中日ドラゴンズのライデル・マルティネス投手。7日には、選手たちから記念のケーキをもらう姿を中日新聞写真部がツイートしているが、このケーキにつづられた文言が物議を醸している。

 

 中日新聞写真部のアカウントでは、《【ドラゴンズ】 NPB通算100セーブを達成したライデルと記念写真を撮る投手陣 特製ケーキがプレゼントされました》と、マルティネスをお祝いする様子がアップされた。

 

 

 それ自体は微笑ましい光景だったが、問題となっているのは、ケーキに書かれた「祝100セーブ!!亡命、ダメ、ゼッタイ」という文言だ。

 

 マルティネスはキューバ出身。同じくキューバ出身で、中日ドラゴンズに在籍していたジャリエル・ロドリゲス投手が、WBCにキューバ代表で参加したのち、中日に戻らず失踪中となっている。

 

 4月9日になって、全米野球記者協会に所属するフランシス・ロメロ記者が、ロドリゲスがトレーニングをする様子をTwitterにアップし、《すでにドミニカ共和国でトレーニングしている。近い将来、大リーグに挑戦するつもりだ》とつづっている。

 

 中日の加藤代表は「どこの、いつの映像なのかわからない」として、「統一契約書を交わしているので、現在は中日の保有選手」とコメントしている。

 

 そんな経緯があっただけに、選手たちからジョーク混じりのメッセージとして「亡命、ダメ、ゼッタイ」という文言が入ったのだろう。だが、「亡命」はデリケートな問題だけに、SNSでは批判が殺到している。

 

《平和ボケここに極まれり。亡命とか難民とかジョークにして許される言葉じゃないんだよ。》

 

《「亡命、ダメ、ゼッタイ」日本人の人権意識の希薄さがどんどん露呈していきますね。》

 

《キューバ人にとって亡命は複雑な問題であるはず。まして野球選手の相次ぐ亡命にマルティネス選手の心境たるや。人の心をえぐるようなことをする》

 

「キューバ人の野球選手にとって、亡命は切実な問題です。社会主義国のキューバでは、プロ野球選手も国家公務員という扱いになります。

 

 2013年9月以降、海外での活動が解禁されましたが、アメリカとは敵対しているため、より多くの報酬を求めてメジャーでプレイしたい場合は亡命するしかありません。彼らは命がけで海を渡り、活躍の場を求めていきます。

 

 実際、キューバの代表選手だったレオネス・マーティンは、2010年にメキシコへ亡命。紆余曲折をへて、2019年から2022年まで千葉ロッテで活躍しました。

 

 2017年にソフトバンクに派遣されたオスカー・コラスも、2020年にMLB入りを目指し亡命。現在中日ドラゴンズに所属しているダヤン・ビシエドも、2008年にいかだに乗って亡命し、MLBでの活躍を経て現在に至っています」(スポーツライター)

 

「亡命、ダメ、ゼッタイ」は、球団の仲間からすれば、自然な感情からきた言葉なのだろう。だが、その言葉選びに関して、首をひねる人が多かったようだ。

( SmartFLASH )

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