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本田圭佑、2400万円→50億円のすご腕投資家だった!ゴーゴーカレーへの投資には「プロっぽい」との声も

スポーツ 投稿日:2023.06.15 16:15FLASH編集部

本田圭佑、2400万円→50億円のすご腕投資家だった!ゴーゴーカレーへの投資には「プロっぽい」との声も

 

《沢山の誕生日メッセージありがとうございます!いつかディズニーランド貸し切って世界中の子供でも呼ぶか》

 

 6月13日、37歳の誕生日を迎えたサッカー元日本代表の本田圭佑は、そうツイートした。チャリティにも熱心な本田だが、今や、ディズニーランドの貸し切りなど造作もないことだろう。

 

 先日、本田の名が、一部の投資家の間で話題となった。

 

 本田は、イタリアの名門ACミランに所属していた2016年、自身のブランド「KSK」(ケイスケ)を冠として、自己資産を運用する投資ファンド「KSKエンジェルファンド」を創設した。

 

 

 投資先は、創業したばかりの日米のベンチャー企業で、安定して資産を増やすのではなく、企業を育て、将来を変えるような投資にするという。

 

 2023年4月、そのKSKファンドが、カレーチェーン「ゴーゴーカレー」を運営するゴーゴーカレーグループに投資して、主要株主になった。

 

 星稜高校(石川県金沢市)出身の本田と、金沢市生まれのゴーゴーカレー創業者・宮森宏和氏は “金沢つながり” で縁を持ち、何度か会ううちに本田の投資が実現したという。

 

 海外進出を目指しているゴーゴーカレーにとって、「KEISUKE HONDA」の名は大きな援軍となる。一方の本田は、プレスリリースで、《ゴーゴーカレーと言うと、店舗ビジネスという印象が強いと思うのですが、今回の投資のテーマは「フードテック」です。フードテックで世界を目指されるゴーゴーカレーグループの一員として関われることを嬉しく思います》とコメントを発表している。

 

 しかし、投資家の見方は若干異なるようだ。

 

「KSKファンドが、ベンチャー企業ではなく、創業20年で国内外93店舗、年商55億円のカレーチェーンに投資したと聞いて驚きました。

 

 実は、ゴーゴーカレーは麻袋の製造を祖業とする日本製麻の株を買い進めていました。日本製麻のレトルト食品事業部門に興味を持ったようですが、同社はここ数年、仕手筋に狙われ、株価が乱高下してきた、いわくつきの企業なのです。

 

 ゴーゴーカレーが、その日本製麻の株を買い進めていたこと自体、話題となりましたが、そこにKSKファンドの資金が投じられた。KSKファンドは、けっこうプロっぽい投資もするんだなと思いました」(シンガポール在住の日本人投資家)

 

 ゴーゴーカレーへの投資はともかく、成功確率が数%といわれるベンチャー企業への投資はリスクが非常に高い。しかし、投資した企業が上場すれば、投資家は莫大な利益を手にすることができる。そこでKSKファンドの投資状況を調べてみると、大成功しているのだ。

 

 KSKファンドは、さまざまな事業、商品開発、または企画などの資金集めをおこなうクラウドファンディング企業「マクアケ」に対し、2016年12月に1700万円、翌2017年9月に700万円の計2400万円を投資した。

 

 本田は当時、同社に投資した理由を「クラウドファンディングの可能性」としている。

 

《これからは銀行にお金を預けて、銀行が運用してお金を増やすという代理投資の仕組みが、どんどん変化するのは確実だと思っています。情報はいくらでもあふれているのだから、自分で投資する時代がやってくるのは間違いないので出資しました》(「Forbes JAPAN」2017年8月1日の配信記事)

 

 本田が最初に投資したとき、マクアケは創業4年め。乱立するクラウドファンディング企業の1社に過ぎなかった。

 

 しかしその後、アニメ映画『この世界の片隅に』の制作費を募って4400万円を集め、映画は観客動員200万人を超えるヒット作になるなど、事業は急成長し、2019年12月に東証マザーズ(現・東証グロース)に上場を果たした。

 

 KSKファンドは上場時に持ち株の一部を放出し、約3億9000万円の上場益を得たことに加え、第2位の大株主として、持ち株の資産価値は、じつに50億円に上った。

 

 しかも、その後が “凄腕” だった。

 

 翌2020年4月、KSKファンドは持ち株を株式市場で売り始め、9月末までに大半を処分し、50億円を超える利益を手にしたと見られる。

 

 当時、マクアケの株価は4000円台から6000円台まで上昇していたが、翌2021年には下落に転じ、現在の株価は1090円(6月14日終値)。KSKファンドは、マクアケの株価が一番高かったときに売り抜けたのである。

 

 2400万円の投資が、わずか3年半で50億円に化けた。ベンチャー投資の大きな成功例であり、KSKファンドの投資先は現在までに180社に上っているというが、それでも資金は余りあるだろう(株の売却状況は、KSKファンドが提出した大量保有報告書およびマクアケの有価証券報告書より推定)。

 

 本田はKSKファンドだけではなく、2018年には、米国の人気俳優ウィル・スミスらとともに、国内外から100億円規模の資金を集めて「ドリーマーズ・ファンド」を立ち上げたほか、2022年には、学生起業家に投資するファンド「KSK Mafia」を創設するなど、投資家としての存在感を高めている。

 

 日本ではベンチャー企業が育たないといわれる。東京証券取引所の時価総額ランキングを見ても、1位のトヨタ自動車以下、ソニーグループ、キーエンス、日本電信電話(NTT)、三菱UFJフィナンシャル・グループ……と、オールドエコノミーばかりだ。

 

 本田の投資が、日本を変えることを期待したい。

 

取材&文/神野俊介

( SmartFLASH )

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