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19歳・櫻井心那がレギュラーツアー初優勝 ステップアップツアー5勝の賞金女王が見せた「勝負強さ」と「集中力」

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2023.07.03 20:50 最終更新日:2023.07.03 21:30

19歳・櫻井心那がレギュラーツアー初優勝 ステップアップツアー5勝の賞金女王が見せた「勝負強さ」と「集中力」

ツアー初優勝を果たし、笑顔で撮影に応じる櫻井心那(写真・時事通信)

 

 7月2日までおこなわれた女子ゴルフツアー「資生堂レディース」で、櫻井心那が桑木志穂とのプレーオフを制し、逆転でツアー初優勝を飾った。6歳からゴルフを始め、2021年のプロテストで一発合格した19歳。「10代で勝ちたかった」という自身の目標を、きっちりかなえた。

 

「彼女のいちばんの武器は、ドライバー。本人も自信を持っていて『飛距離に困ったことがない』と言っています。今回の試合でも、平均して250ヤードほど飛んでいました」

 

 

 そう話すのは、スポーツライターの金明昱(キム・ミョンウ)氏だ。19歳ながら、かなりのパワーヒッターだが、勝負強さと集中力にも目を見張るものがあるという。

 

「4日間の大会、しかも30度近い暑さの中で、あれだけの集中力を保てるのは彼女の強み。最終日、最後の17番、18番の2ホールで、バーディを取らないと優勝できないという状況で、覚悟を決めて取りに行く。若さゆえに恐れず打てたというところがあったとしても、あの集中力はたいしたものです。

 

 現場で見ていて、2打差でリードしていた桑木が優勝すると思っていましたが、みごとに追いついて、ひっくり返しました。桑木もプレーは悪くなかったんですが、プレーオフも含め、櫻井が完全に流れを持っていった感じはありましたし、勢いがありました」(金氏・以下同)

 

 櫻井は2022年、下部ツアーである「ステップアップツアー」で史上最多の5回の優勝。同ツアーの賞金女王に輝いた。この“経験値”も大きいという。

 

「ステップアップツアーとはいえ、5回も優勝経験をしているのは大きい。現場の雰囲気をどう勝ちに持っていくのかということは、よくわかっていたと思います。その経験値が生きた優勝争いでした。途中、ちょっと自分のプレーに腹を立てて、表情がイラついている場面も見えたんですが、そのあとはそんなにイライラせずに、最後までいけたようです。『心那』という名前の由来は『心穏やかに』という意味があるようで、本人も自分のことを『穏やかで落ち着いています』と話していましたね」

 

 自分の意見をしっかりと持っている選手で、コミュニケーション能力も高いという。それは優勝後の会見にも現れていたという。

 

「若い選手が初優勝で会見するときは、ちょっと言葉足らずというか、うまく表現できないことが多いんです。でも、櫻井は堂々としていて、質問に対しても自分の言葉でしっかり答えていたので、10代の選手という感じがしませんでした。コメント力もあるし、人当たりもいい。ステップアップツアーで5勝しているので、いずれは、というところはありましたが、ひとつ壁を超えられなかった。今回、レギュラーツアーで優勝できたことは大きいですし、今後も十分、期待できると思います」

 

 目標は米ツアー挑戦という19歳の大きな夢は、まだ始まったばかりだ。

( SmartFLASH )

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