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「山川、中田、バウアー全部獲れ」ソフトバンク最強補強、巨人は “育成集団” に変貌、今永メジャー入りでDeNA暗黒時代へ【球界地獄耳】
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2023.10.25 06:00 最終更新日:2023.10.25 06:00
「阪神ファンはDeNAファンと同じように素晴らしいですか?」
2023年10月17日、自身のSNSで他球団に秋波を送ったのは、2020年にサイ・ヤング賞を受賞したDeNAの剛腕トレバー・バウアーだ。
10月28日に開幕する日本シリーズを前に、移籍市場が盛り上がりを見せている。そこで本誌は、球団関係者や担当記者に独自取材を敢行。注目選手の去就をキャッチした。
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「今オフの主役は、なんといってもソフトバンクです。バウアー獲得に動いています」
と語るのは、ソフトバンク担当記者だ。
「ソフトバンクといえば、いち早く三軍、四軍を作るなど、選手の育成に力を入れてきました。しかし、近年は人数ばかりが増え、戦力にならない若手の扱いに苦労しました。
そこで、昨オフは日ハムから近藤健介、ロッテからロベルト・オスナと、大型補強に方針転換しました。ところが、今年もV逸の3位で、CSも敗退。
ソフトバンクを “常勝軍団” と位置づける孫正義オーナーは、ここ3年間の “失敗” にブチ切れ。豊富な資金力で、他球団の主力を獲得するように指示を出したそうです。
今オフはバウアーのほかに、西武の山川穂高や巨人の中田翔、広島の西川龍馬などをなりふり構わず獲得する可能性は十分あります」(同前)
実際、「中田が出ていくのは既定路線だ」と語るのは、巨人担当記者だ。
「中田はFA権を行使して移籍する可能性が高いです。巨人と3年契約の1年めですが、球団とは契約期間中でも破棄できるオプトアウトの条項がついています。
今季の中田は、坂本勇人が三塁にコンバートされ、岡本和真が一塁に回ったことで出番が限られていました。さらに、もともと一塁の守備はうまかったのですが、もも裏の肉離れという爆弾を抱えてしまった結果、極端に守備範囲が狭くなってしまいました。
移籍するなら、ソフトバンクなどDH制があるパ・リーグが有力です」(同前)
一方、ソフトバンクとは対照的に、“育成集団” として生まれ変わったのが巨人だ。原辰徳前監督の “イエスマン” と揶揄された、元木大介作戦兼内野守備コーチと大久保博元一軍打撃チーフコーチら、5人のコーチが退任した。
「阿部慎之助の監督就任は、巨人復活の狼煙となる」
こう語るのは、巨人OBの一人だ。
「最近の原さんは “全権監督” と呼ばれ、その影響力が強すぎて悪い方向にいってしまっていた。選手はベンチばかり見てプレーしていましたからね。
だからこそ、阿部新監督は元木コーチらの退団を含め、“原カラー” を一掃したかったのでしょう。
代わって入閣する内海哲也コーチを始め、ほとんどが40歳代。二軍監督から二岡智宏を一軍のヘッド兼打撃チーフコーチに呼ぶなど、阿部監督とは現役時代から旧知の仲が多く、風通しがいい組閣です」(巨人OB)
さらに、前出の巨人担当記者は「桑田真澄氏のポストがはっきりしたことが大きい」と続ける。
「唯一、原前監督に諫言していたため煙たく思われていて、今季はファーム総監督というあやふやなポジションに追い込まれました。
だが、阿部監督が二軍監督のポジションを与えたことで、やるべき仕事が明確になった。これまで巨人は補強をFAに頼っていましたが、今後は桑田二軍監督による若手の育成に力を入れていくということでしょう」
一方、来季、最も弱体化が心配されるのはDeNAだ。バウアーだけでなく、エースの今永昇太、石田健大、戸柱恭孝ら、5選手が一気にFA権を取得して、移籍する可能性がある。
「すでに今永は海外移籍を表明しており、メジャー入りは濃厚でしょう。バウアーの1年契約は切れますし、石田も移籍の可能性が高く、もし彼らが全員退団してしまったら、来季は中日と最下位争いをする“暗黒期”に突入するかもしれません」(横浜担当記者)
他球団にも、今オフFA権を取得する目玉選手はいる。
「日ハムの加藤貴之は、新人時代にお世話になった吉井理人監督がいるロッテ、オリックスの山﨑福也は、父親の章弘さんがプレーしていた巨人への移籍が有力視されています。
日ハムはエースの上沢直之もメジャー移籍を表明しており、来季進退を懸けて臨む新庄剛志監督にとっては、胃が痛いオフになりそうです」(スポーツ紙記者)
来季の “アレ” は、どの球団のもの?