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「中田翔獲り」注目の中日、なりふり構わぬ4野手補強で激化する「一塁争い」エース・大野の発言が影響か
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2023.11.24 19:15 最終更新日:2023.11.24 19:23
11月24日、今季限りで戦力外を通告された巨人・中島宏之内野手(41)、ソフトバンク・上林誠知外野手(28)、阪神・山本泰寛内野手(30)、板山祐太郎外野手(29)の獲得を発表した中日ドラゴンズ。
今季も貧打にあえぎ、球団史上初の2年連続最下位という不名誉な記録を打ち立てた立浪和義監督は、来季が3年契約の最終年で崖っぷち。今回の補強は、なんとしてでも現状を変えたい、という強い意志の現れにも思える。プロ野球ライターが語る。
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「中日は、2年連続の最下位ばかりが目立っていますが、じつは2012年に巨人に次ぐ2位になって以来、2023年までの11年間でAクラスに入ったのは2020年の3位の一度だけ。はっきり言って、完全にセ・リーグの“お荷物球団”となっています。その原因は、一にも二にも打てなさすぎること。2023年の投手陣の防御率は、阪神に次ぐ2位の3.08とまずまずの成績を残しました。ところが打撃陣となると、打率、打点、得点、本塁打数はすべてセ・リーグ最下位なんです。とくに本塁打数の71本は、トップの巨人164本の半分にも満たない。だからこそ、補強は野手ばかり。とにかく打撃向上に努めているんです」
中日は、巨人との契約を解除し自由契約となった、中田翔(34)の獲得に動いていると、かねてから報じられている。ここで中田まで獲るとなれば、一塁のレギュラー争い激化は必至だ。現状ではビシエド(34)、宇佐美真吾(30)にくわえ、通算安打1928本で新加入の中島も、名球界入りをにらんでの現役続行で、守るとしたら一塁が濃厚だ。余剰戦力とはならないか。
「当然、そうなるでしょうし、4人のうち1人は二軍ということも考えられます。でも、分かっていても打てる野手の補強は必須だったので、補強に動いたのでしょう」(同前)
また、ここまで積極補強をおこなったのには「エースの会見も関係がある」と、プロ野球ライターは解説する。11月9日、契約更改に臨んだエース左腕の大野雄大(35)は、更改後の会見で、低迷するチーム状況に対し、苦しい胸の内を吐露。「チームとしては、ガラッと変わらないと勝てへんやろうなと思います。このままいっても、たぶん勝てへんと思いますね。選手がいちばんやらないといけないんですけど、球団もそうですし、監督、コーチ、みんながやっぱり変わらないと僕は強くならないと思います」と語った。
「いくらエースとはいえ、選手のみならず、監督以下、スタッフへの言及は異例でした。だからこそ、その言葉を重く受けとめ、監督としてもチームとしても、変わろうという姿勢を見せる必要があったんです」(同前)
なりふり構わぬ補強で、一気にストーブリーグの主役に躍り出そうな中日が、来季こそは、本番でも主役争いに加われるか、見ものといったところだ。
( SmartFLASH )