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エンゼルスの3~4倍に…「大谷効果」にあやかりたい日本企業を躊躇させるドジャースタジアム「高額広告費」

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.04.02 06:00 最終更新日:2024.04.02 06:00

エンゼルスの3~4倍に…「大谷効果」にあやかりたい日本企業を躊躇させるドジャースタジアム「高額広告費」

ドジャースタジアムに入場する大谷翔平。背景には「ヤクルト」の看板が…(写真・東京スポーツ/アフロ)

 

 大谷翔平ドジャースへ移籍したことにより、どうやら2023年までプレーしていた本拠地エンゼル・スタジアムに広告を出していた日本企業も“移籍”してしまったようだ。

 

 大谷が移籍して2年めの2019年以降、古巣のエンゼル・スタジアムには日本企業からの広告案件が飛躍的に伸びていた。中継の際、とくに大谷が投手として投げる試合のバックネット裏の広告は、多いときには半数以上が日本企業の広告で占められていた。

 

 その金額は、広告を出す場所、大きさによってさまざまだが、1試合あたり100~200万ドル(約1億5000万~3億円)ほどだったという。メジャーの公式戦は、全162試合中81試合はホームでおこなわれるため、単純計算でも年間200億円以上の売り上げが見込めるだけに、球団にとっては大きな財源となっていた。

 

 

 エンゼル・スタジアムに広告を出していた日本企業が、さらに人気や注目度が高いドジャースへ心変わりしても不思議ではない。その兆候は、早くも現れていた。ドジャースのキャンプ地・アリゾナ州グレンデールの球場でも、「いなばペットフード」の「Churu(ちゅ~る)」や「日本管財センター」の広告が掲げられたが、これらの企業も大谷とともにエンゼル・スタジアムから“移籍”してきた企業だ。

 

 シーズンが開幕してからもそれは変わらず、ドジャースタジアムには「ヤクルト」「ANA」「ダイソー」「レクサス」「木下グループ」など、多くの日本企業が広告を出している。ただし、2023年までとは少し事情が違うようで……。現地記者が語る。

 

「どの企業も、ドジャースタジアムに広告を出したいのですが、値段が高い。エンゼル・スタジアムでは1試合約1億円で済んでいたものが、ドジャースタジアムでは3~4倍に跳ね上がるといわれています。日本の大企業といえども、なかなか手を出せない金額なんです」

 

 そういえば2024年3月29日(日本時間)の、カージナルスとの本拠地開幕戦でも、いちばんテレビに映る広告スペースは「TOYO TIRE」や「Churu」など数社に限られた。

 

「『TOYO TAIRE』が広告を出せたのは、子会社がドジャースとスポンサー契約を結び、契約のなかに広告を出す場所も織り込まれていたからです。ほかの企業は日本経済の不況、さらに深刻な円安で、出稿を躊躇している段階です」(同前)

 

 大谷の人気にはあやかりたい。だが、不況の折、そうも言っていられないのが現状のようだ。

( SmartFLASH )

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