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防御率リーグ1位の巨人「復活は捕手・小林誠司の再ブレイクがカギ」広澤克実氏が本誌に語っていた「予想」大的中!
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.04.25 19:20 最終更新日:2024.04.25 20:16
2023年末、本誌は『2024年、ブレイクが期待される人物』というページを企画。そのなかで「野球編」を担当していただいたのが、評論家の広澤克実氏だ。その際、広澤氏は意外な名前をあげた。
小林といえば、2016年から2019年まで、4年連続リーグトップの盗塁阻止率をマークした強肩の捕手だった。だが、守備での信頼は首脳陣からも投手陣からも厚かったものの、いかんせん、打てなすぎた。2020年以降はレギュラーから外され、打席数は少ないとはいえ打率2割に届かないシーズンが続いている。
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そんな立場の小林を、広澤氏はなぜ推したのか。
「僕は故・野村克也氏のもとで徹底的に鍛えられましたから、『野球は捕手から』という考えが染みついているんですね。実際、1991年に古田敦也がヤクルトに入団してから、投手がみな、成長しましたからね。あらためて『野球は捕手』を思い知らされました。
原辰徳前監督が小林誠司を使わなかった理由はわかりません。ただ、正捕手をまかされた大城卓三(たくみ)は、打撃はともかく、扇の要というポジションからいえばBクラスです。その点、小林は配球も巧みだし、肩は球界トップクラス。彼が正捕手に就くことで、投手は安心すると思うんです。
巨人は2年連続でBクラスに沈みましたが、その理由の多くはバッテリーにあったと思っています。そこを阿部慎之助新監督がどう感じているか。優勝はともかく、Bクラスを脱出するためには、小林の再ブレイクがカギを握っていると思います」
昨季まで小林は、ほぼ干された状態だった。だが、同じ捕手出身の阿部慎之助が監督に就任した今季は、出番が増えている。
「原前監督は見切りをつけたような感じでしたが、阿部新監督は同じ捕手出身ということもあり、投手のよさを引き出す捕手を、第一に考えて起用しているように思えます。それが小林なんでしょう。
打撃は相変わらずですが、それを補って余りある配球、守備力、肩の強さがあります。4月24日現在、チーム防御率が12球団ナンバーワンの1.82。投手が安心して投げているからこそ、この数字につながっていると思いますね」(巨人担当記者)
まさに、広澤氏の指摘は的中していたのだ。そして“小林再ブレイク”の恩恵をもっとも大きく受けているのが、菅野智之だろう。
日本球界のエースとして君臨してきた菅野だったが、ここ数年の成績は大きくダウンしていた。怪我や“勤続疲労”もあったと思うが、小林がレギュラーを剥奪され、バッテリーを組めなくなったことも関係しているのではないか、とみる向きもある。その証拠に、菅野は今季3試合に先発して2勝0敗。防御率は0.44と、かつての打者を圧倒するような投球がよみがえっている。そして、その3試合すべてで先発マスクをかぶっていたのが、小林だった。
( SmartFLASH )