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直接対決は意外な結果に…対照的すぎる“ナ・リーグ2強”のチーム作り、大谷ド軍は「大型契約」重視

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.05.06 18:30 最終更新日:2024.05.06 18:30

直接対決は意外な結果に…対照的すぎる“ナ・リーグ2強”のチーム作り、大谷ド軍は「大型契約」重視

(写真・USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 

 MLBは2024年1月、今季の「パワーランキング」ではアトランタ・ブレーブスが1位、ロサンゼルス・ドジャースが2位と発表。その豪華な陣容を見れば、納得するファンは多いはずだ。

 

 ブレーブスは昨季、ナ・リーグ東地区で104勝58敗と、メジャー30球団トップの勝率を挙げた。その要因は、なんといっても類を見ない超強力打線だ。

 

 本塁打、打点の二冠に輝いたマット・オルソンの54本を筆頭に、ロナルド・アクーニャJr.41本、マーセル・オズーナは40本。さらにオースティン・ライリー(37本)、オジー・アルビーズ(33本)が加わり、チーム総数307本塁打は、メジャータイ記録だ。その剛打を武器にナ・リーグ東地区で6年連続優勝を果たしている。2021年には4度めのワールドチャンピオンに輝いた。

 

 

 ドジャースも負けてはいない。昨季は100勝62敗でナ・リーグ西地区トップ。過去11年間で10度の優勝を誇る常勝軍団である。2020年には7度めの世界一の称号を得た。

 

 この両チームは、おそらく今秋にはナ・リーグ優勝決定戦を争うだろう。その前哨戦でもあるシーズン最初の激突は、5月4日からの3連戦で幕を開けた。

 

 3試合とも手に汗握る好ゲームを期待したファンは多かったはずだが、意外な展開に。大谷翔平が3連戦で14打数8安打、3本塁打、6打点と爆発したことでドジャースがスイープ(全勝)を果たした。

 

 第一ラウンドはドジャースの圧勝に終わったが、この両チームがナ・リーグの中心であることは間違いない。しかし、チーム作りに目を移せば、対照的であることに気づかされる。

 

 昨季、史上初の「40本塁打&70盗塁」を達成し、大谷同様万票でMVPを獲得したアクーニャJr.を筆頭に、オールスター4度出場のアルビーズ、シルバースラッガー賞2度のライリー、2022年新人王のハリス2世と、彼ら全員はブレーブスの生え抜き選手たちだ。

 

 ブレーブスは、そうした若く有能な選手たちと早い段階から長期契約を結ぶ。一種の囲い込みでもあるが、それがチーム戦略として浸透している。

 

 早い段階での囲い込みにはメリットがある。もともと自チーム所属の選手と契約するわけだから、FA市場と違って他チームからの条件の吊り上げがない。したがって、リーズナブルな額で契約できるのだ。しかも、契約時の年齢が若いので、FA市場でもっとも懸念されている“不良債権化”するリスクが低い。

 

 対してドジャースは、大谷の10年7億ドル(約1015億円)や山本由伸の12年3億2500万ドル(約455億円)に代表されるように、FAでの大型契約を中心としている。大谷が加わって完成されたMVPトリオのムーキー・ベッツ、フレディー・フリーマンもそれぞれレッドソックス、ブレーブスから莫大な金額でFA移籍してきている。ここ数年、レギュラーとして出場している生え抜き選手は、ウイル・スミス捕手くらいだ。それもこれも、球界屈指の資金力があるから実現できるのだろう。

 

 ブレーブスは、まだそれほど実績がなくても、その類稀な才能に賭ける“先行投資型”。一方、FA権獲得まで選手の実力確認してからの契約が多いドジャースは“後続投資型”といえよう。

 

 あまりにも対照的なチームつくりのメソッドだが、それでもこの2チームが全30球団で抜けていることは間違いない。

( SmartFLASH )

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