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川内優輝「日本代表を舐めてる奴は許せない!」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2017.12.02 06:00 最終更新日:2017.12.02 06:00
「レースに出る以上は勝ちたいですが、若手が私に勝てないようでしたら、それこそ問題だと思います(苦笑)」
12月3日に迫った福岡国際マラソンを前に、そう熱く語る川内優輝(30)。
川内は、2017年夏のロンドン世界陸上を最後に日本代表からの引退を宣言。直後は燃え尽き症候群に陥ったというが、伝統ある大会を前にモチベーションは上がってきているという。
「例年になく、いいメンバーが出ますからね。ただ個人的には、これまでの日本代表がかかっていた大会とは違うので、気楽にと言うと怒られそうですが、純粋にレースを楽しみたいです」
2017年の福岡国際は、2018年のアジア大会だけでなく、マラソングランドチャンピオンシップ(東京五輪の日本代表選考会、以下MGC)に繫がる大会。代表引退を決めた川内にすれば、プレッシャーなく走れるというわけである。
「日本代表は一挙一動が注目され、ストレスが大きいんですよ。ついいつもの感じでマスコミにしゃべってしまうと、それが記事になって『日本代表のくせに生意気だ!』『日の丸を背負っているのに、その態度はなんだ!』と、職場に手紙や電話がきましたからね。結果が出なければ、『非国民』『負け犬』などと、ネットで中傷されることなんてしょっちゅうでした」
川内は、74回のフルマラソンで、日本人最多の12度のサブ10(2時間10分切り)を達成しているが、最近の若手は走る前からサブやメダル獲得と、高い目標を口にする傾向がある。
「日本代表は、そんなに簡単なものじゃないと言いたい。代表入りについて気軽に口にしたり、安易に代表を舐めたような発言をする選手も多いですが、そこはちょっとイラッとします。なった人にしか、プレッシャーとか責任感はわからないですから。サブって、簡単に言いますしね。何度も走ってから言うのはいいんですが、走ったこともないうちから大きなことを言うのは、どうなのかなという気がします」
今回から代表の選考方法が変更に。これまでの複数の大会結果から選考する形に比べれば、MGCの優勝者を含む上位選手から優先的に選ばれる新方式はわかりやすいと語る。
「より一発選考に近い形なので、いいと思います。ただMGCがすごいスローペースになって、優勝タイムが2時間12分とかになったときに、その後のレースで7分台とか8分台の選手が出たら、なんでそんな遅い選手を選ぶんだという声が出ないか心配です。
あと、MGCは9月以降の開催といわれていますが、私は絶対に9月第1週めの暑い時期におこなうべきだと思います。東京五輪に近い環境じゃないと意味がないですから」
(週刊FLASH 2017年12月12日号)