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パリ五輪辞退の体操・宮田笙子、5月にも「飲酒&喫煙」通報!前代未聞の異常事態を起こした協会の「隠蔽体質」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.07.25 18:00 最終更新日:2024.07.25 18:00
「不祥事による五輪辞退は史上初のことで、まさに日本代表の汚点として、今後語り継がれるでしょうね」(JOC関係者)
体操女子パリ五輪日本代表に選ばれていた宮田笙子(19)の飲酒・喫煙行為が発覚した問題で、日本体操協会は7月19日に都内で緊急記者会見を開き、宮田が代表行動規範違反を起こし、五輪出場を辞退したと発表した。
宮田は18日に合宿地のモナコから緊急帰国し、日本体操協会の西村賢二専務理事らによる聞き取り調査を受け、飲酒・喫煙の事実を認めたという。
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一方で、誕生日まであと約2カ月の19歳という年齢から、「処分することは厳しいのでは」といった声も多くあったことも事実だ。
自身もオリンピアンだった為末大氏はXで【問題だったとは思いますが、代表権を奪うほどではないと思います。どうか冷静な判断をお願いします】と寛大な処分を求めた。
しかし、飲酒をおこなったと告白した場所が、アスリートの “聖地” ともいえる東京・北区のナショナルトレーニングセンターアスリートヴィレッジ内とあってはかばいようがないだろう。
さらに、日本協会の行動規範には、「日本代表チームとしての活動の場所においては、20歳以上であっても原則的に喫煙は禁止する(’16年度から数年かけて段階的に全面禁止とする)」と明記されているのだ。
一方で、不祥事の事実が内部告発という形を通して公になったことも、事の重大さに追い打ちをかけた。
女子選手やコーチから「宮田さんはタバコ臭い」
宮田は2021年の東京五輪後、世代交代が進んだ体操女子日本代表の次世代エースとして期待された。ただ、中学時代の体操関係者は、彼女の素顔をこう明かす。
「素質はものすごいものがあったんですが、けっこうやんちゃな気質もあって……。体操に身が入らなかった時期があったり、精神的にもムラがありましたね」
別の体操指導者も、宮田の “特異性” を語ってくれた。
「私の教え子はまだ10代半ばで、いい意味で伸び盛りというか、期待できる年代です。その点、宮田選手は19歳なので、そのコたちから見ればずいぶんお姉さんに見えるでしょうね。ただでさえそうなのに、宮田選手の態度の大きさや横柄な口の利き方などから、教え子たちは試合会場でかなり萎縮していました。
NHK杯を3連覇するなど、個人的には日本でトップクラスの技術や力は十分にあるのはそのとおりですが、それ以上に “女王様気質” で、ウチのコたちには『ああいうところは学ばないように』と伝えていました。タバコ? 吸っていることは有名でしたし、みんな知っているでしょう」
今回の一連の騒動を、体操協会関係者は、苦虫を噛み潰したような表情で振り返る。
「まさに痛恨の極みです。各方面から宮田選手の悪評を聞いていた協会関係者は、以前より上層部に報告していましたから。記者会見も、その内容は疑問符だらけですよ。宮田選手から聞き取り調査をしたそうですが、『飲酒・喫煙はそれぞれ一度だけ』や『競技目標に対して、数々のプレッシャーもあり、そのような行為に及んでしまった』という発言には絶句しました。はたして、喫煙者が一度だけってことありますか?
宮田選手の喫煙については、以前から噂がありました。合宿や大会などのときに、ほかの女子選手やコーチから『宮田さんはタバコ臭い』とよく噂になっていましたからね」
協会の聞き取り調査によれば、彼女が初めて喫煙をおこなったのは、6月末から7月頭にかけてということだが……。
「これも明らかに嘘ですよ。じつは、今年5月に群馬県高崎市で五輪の最終選考会がおこなわれたのですが、宿泊先のホテルで彼女が飲酒や喫煙をしていたという通報があったんです。
ただ、協会は選考会の段階では、管理責任は所属チームにあるということで、とくに聞き取り調査などはおこないませんでした。つまり、順天堂大学の原田睦巳監督が指導すべきだというスタンスだったのです」(同前)
「失敗しないことがメダルへの道」と……
その原田監督は、記者会見で「このような規範にふれるような行動はけっして想定できなかった」と、涙ながらに語っていた。
「この発言はあまりにも無責任だし、身近に接していて何も感じていなかったとしたら指導者として失格ですよ。知らなかったわけないですからね」(同前)
協会は、宮田選手の飲酒・喫煙を認識していながら、今日に至るまで放置してきた。
「その結果、今回補欠の杉原愛子選手をエントリー登録できるタイムリミットが過ぎてしまいました。今後、彼女は怪我人が出ない限り、メンバーには入れないんです。そういう意味では、杉原選手も被害者なんですよ」(同前)
今回のパリ五輪で、日本女子代表は現在登録されている岸里奈、岡村真、中村遥香、牛奥小羽の4人で戦うしかなくなった。
全員が五輪初出場で、10代のフレッシュな代表を率いる主将に就任した際、宮田は「私の演技が日本の軸になるようにしていきたい。失敗しないことがメダルへの道」と意気込んでいたのだが……。
本誌は協会に、「5月に宮田の飲酒&喫煙についての通報があったのは事実か」「その際に聞き取り調査をおこなわなかったのは事実か」を質問したが、期日までに回答はなかった。
1964年の東京五輪以来、60年ぶりの団体メダルに期待がかかっていたが、主将でありエースの宮田の辞退で、暗雲が立ち込めている。