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佐々木朗希、移籍めぐる“本命”ドジャースvs.“対抗”パドレスつばぜり合いの裏で…すれ違う“チーム佐々木”の思惑と本人の意向

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.12.11 19:50 最終更新日:2024.12.11 19:53

佐々木朗希、移籍めぐる“本命”ドジャースvs.“対抗”パドレスつばぜり合いの裏で…すれ違う“チーム佐々木”の思惑と本人の意向

メジャーリーグへの挑戦を表明した佐々木。10月、ZOZOマリンスタジアムでは名残惜しそうにファンに手を振っていた(写真・共同通信)

 

 米MLBの球団幹部や選手の代理人が集まるウインターミーティング(WM)が日本時間12月10日、米テキサス州ダラスで開幕した。注目は、ロッテからポスティングでメジャー入りを狙う、佐々木朗希の動向だ。MLB公式サイトも、佐々木を海外有望株ランキング1位に格づけしている。

 

 それこそメジャー全30球団すべてが佐々木を欲していることは間違いないが、なかでも積極的な姿勢を見せているのが、ドジャースパドレス、ヤンキース、メッツ、レッドソックス、カブス、フィリーズの“金満7球団”といわれている。この7球団のスカウトらは何度も日本にやってきて、佐々木が登板する姿を見ているからだ。

 

 なかでも、ドジャースとパドレスが本命・対抗の関係にあることは間違いないという。両球団のWMでの動きは対照的だった。

 

 

 パドレスのシルト監督は「私たちはいい位置にいると感じている」と前置きしながら、「球団史上初のワールドチャンピオンに貢献し、自分の功績を残すチャンスなんだ」と、佐々木に熱烈なラブコールを送ったという。現地記者が解説する。

 

「対するドジャーズのロバーツ監督は、数日前に来日していたため、自信満々のコメントを発するのかと思われていました。ところが、佐々木に関する質問には終始『答えられない』を連発しました。昨オフ、大谷の争奪戦の際には『いい可能性があると思う。ショウヘイにも会った』と雄弁だったのとは大違いでした。この時点では『パドレス有利』が、こちらで取材を進める記者の一致した意見でした」

 

 しかし、数時間後に“本命”が動いた。

 

「あれだけ口が重かったドジャースでしたが、フリードマン編成本部長が『彼は明らかに、我々にとって最優先事項。彼のキャリアをずっと追ってきた。どのようなプロセスになるかわからないが、彼に会ってプレゼンテーションをする機会を期待している』と、佐々木について熱く語ったんです。これで、ドジャースが再び本気となった、とみる記者は多いのです」(同前)

 

 そもそも、佐々木獲得については「ドジャースが圧倒的有利」と言われていただけに、「状況が元に戻っただけ」という声も聞こえてきそうだが、「話はそう単純ではない」と、この問題を取材し続けてきたスポーツライターが語る。

 

「もちろん、移籍には本人の意見が尊重されますが、佐々木クラスになるとそれだけでは済まされません。代理人、マネジメント会社、広告代理店関係者らが“チーム佐々木”となって本人と話し合い、移籍先を決めるのです。代理人は1ドルでも高く売ろうとするし、マネジメント会社らは、佐々木が入ることで“うまみ”のあるチームを探します。

 

 当初、野茂英雄さんが最初に在籍し、日本でも人気のドジャースが最適と見られていましたが、ドジャースは大谷と契約し、山本由伸まで入団しました。日本人選手が2人もいるため、佐々木が入ってもマネジメント会社らは“うまみ”や“新鮮さ”がないと考えてしまうわけです。なので、彼らとしては日本人選手が在籍していない、あるいは在籍することでメリットがある球団に行かせたい、というのが本音ではないでしょうか」

 

 また「佐々木の性格を考えると、移籍先はすぐには決まらないのでは」と続ける。

 

「大谷が最初、エンゼルス入団を決めたひとつの決め手が、日本人選手がいないことでした。もし日本人がいたら、言葉の問題を含めて、どうしても先輩に頼ってしまうからだと言っています。あえて厳しい環境に身を置き、成長していく道を選んだ。これは大谷の性格でもありました。

 

 しかし佐々木は大谷と違って、人見知りが激しい性格です。メジャー志向を隠しもしなかったのに、2023年のWBCでは、大谷やダルビッシュと最初、緊張しすぎてほとんど口もきけなかったと言っていました。そうなると本人としては、“チーム佐々木”の意向とは違って、日本人選手の影響力が大きいチームに行きたいのではないでしょうか」

 

 投手の才能だけなら大谷もしのぐといわれる“令和の怪物”だけに、移籍先が決まるのは、まだ先の話になりそうだ。

( SmartFLASH )

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