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【巨人】マルティネス獲得で守護神・大勢はどうなる?実はメジャー志向で「ポジション被り」は歓迎か
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2024.12.25 20:30 最終更新日:2024.12.25 20:30
だったら大勢をくれ……中日ファンの恨み節が聞こえてきそうだった。
12月16日、巨人は中日から自由契約となったライデル・マルティネス投手を獲得したと発表した。NPB在籍7年で166セーブをあげているが、2022年から今年までの3年間の成績にはすさまじいものがある。セーブは39、32、43、防御率も0.97、0.39、1.09と抜群の成績を残している。NPB12球団ばかりか、MLBも調査するほどの実力者であれば、巨人が獲得を目指したことは納得できる。
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ただ、巨人にも大勢という「侍ジャパンの守護神」がいる。入団からの3年でセーブは37、14、29を挙げ、今年の防御率は0.88とマルティネスをも凌ぐ。今季のセーブ数でいえばマルティネスがトップで、大勢は3位の記録。要するに、来季の巨人にはセーブ数がセ・リーグの1位と3位の「守護神」が在籍するということだ。だからこそ、3年連続の最下位に沈む中日ファンからの嘆きが聞こえてきても不思議ではないのだ。
では、マルティネスと大勢のどちらが守護神を務めるのか。マルティネスは巨人入団に際し、「契約できたことをうれしく思っている。日本で最も重要なチームのクローザーに選んでくれたことをうれしく思っている」と声明を発表したうえ、年俸は4年契約で推定50億円以上と言われているだけに、やはりクローザーの役割は変わらないだろう。
問題は、来季の大勢のポジションだ。通算成績でマルティネスには劣るとはいえ、巨人の守護神を任されてきたという自負がある。しかし、このままなら大勢は、“新・勝利の方程式”の一員として8回を投げるセットアッパーになる可能性が大だ。
ある巨人OBは「同じポジションの投手を獲ったことで、第二期・長嶋茂雄政権時代の“欲しい欲しい病”の復活かと心配したし、配置転換による大勢のモチベーションが心配だ」と語っていたが、どうやら実際はそうではないことがわかってきた。巨人担当記者が解説する。
「大勢がいるのにマルティネスを獲ったのには理由があります。それは大勢のメジャー志向が強まったからなんです。
巨人入団時はそうでもなかったようなんですが、2023年のWBCを経験して大きく変わった。世界一の達成と、決勝のアメリカ戦でメジャーの選手相手に投げたことはもちろんのこと、なにより大谷翔平と長く生活し、一緒にプレーしたことが大きかったようです。大会後には『(メジャー志向が)芽生えた。カッコよかったし、メジャーに呼ばれる投手になりたいと思った』と明かしたほどです。
だからチームとしては、大勢が移籍となった場合にマルティネスがいれば安心です。それに大勢にとっても、自分と同じポジションに大物選手がいれば移籍しやすいでしょうから、むしろマルティネス獲得は歓迎していると思います」
大谷翔平が日本人選手にもたらした影響は計り知れない。
( SmartFLASH )