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【大相撲1月場所】宇良 “0.01%” の珍技「伝え反り」で勝利も…これまで「技能賞」わずか1回だけの謎

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2025.01.16 20:07 最終更新日:2025.01.16 20:07

【大相撲1月場所】宇良 “0.01%” の珍技「伝え反り」で勝利も…これまで「技能賞」わずか1回だけの謎

1月場所2日め、土俵上で対峙する宇良(右)と千代翔馬(写真・JMPA)

 

 大相撲初場所4日目(1月15日)、宇良が “珍手” で館内を沸かせた。

 

 相手は元大関の実力者、高安。立ち合いで素早く相手の懐に入り込み、右上手を取った宇良だが、上手を切られると宇良の頭は高安の左脇に。苦しい体勢に見えたが、そこから高安の左腕を抱えたまま体を大きく反らせると、高安の巨体はあっけなく土俵に落ちた。決まり手は「伝え反り」だった。

 

 

 伝え反りとは、《相手の脇の下をくぐり抜けながら自分の体を後ろに反らせて、相手を倒して勝ちます!》(日本相撲協会HPより)という技。82種ある決まり手のなかで、ランキング60位、割合は0.01%という珍しい技だが、宇良はこれまで3回、伝え反りで勝っている。

 

 最初は2022年秋場所の宝富士戦で、幕内では20年ぶり。2度めは1年前の2024年初場所の竜電戦。今回はそれ以来の伝え反りだった。

 

「宇良はこれ以外にも『居反り』『たすき反り』で勝ったことがあります。反り技が出ること自体、非常に珍しいのですが、これを何度も決めているのですから、まさに “業師” です。

 

 もともと宇良は、中学生まで相撲とレスリングを並行しておこなっており、体が小さいこともあって、この独特のスタイルが生み出されたわけです」(相撲ライター)

 

 宇良が繰り出した珍手に、満員御礼の両国国技館は大歓声。NHKの中継で解説を担当していた西岩親方(元関脇・若の里)も「(お客さんは)大喜びですね。この一番を見ただけで、今日来てよかったなと思っていると思います」と感心しきりだった。

 

 タレントでスー女の山根千佳は、直後に《宇良ちゃん伝え反りいいいい!!すごすぎる!!狙ってやってのけた!!鮮やかすぎる》とXを更新。ほかにも驚きの声が多数あり、Xでは「伝え反り」がトレンド入りした。

 

 そんな「21世紀版技のデパート」との異名を持つ宇良だが、意外な事実が……。

 

「多種多様な技を繰り出す宇良ですが、これまで技能賞を受賞したのは、2021年九州場所の1回しかありません。

 

 三賞の受賞資格は、勝ち越した関脇以下の幕内力士で、技能賞は『技能が特に優秀な者に与えられる』とされています。宇良は幕内で11回勝ち越していますが、それで技能賞1回というのは、不思議としか言いようがありません。

 

 以前は、アクロバチックな動きが “異能” だと見なされることもありました。しかし、今は体重も139キロまで増えて、正攻法の押し相撲が基本スタイル。番付も前頭上位で安定して、上位力士との対戦も多い。それだけに、技能賞がもらえないことに疑問を持つ人は少なくないのです」(同)

 

 ちなみに、現役力士では、若隆景が5回、遠藤が4回受賞。大の里は2024年だけで3回も受賞している。

 

 宇良が2大関を破り、9勝6敗で勝ち越した2024年秋場所では、Xに

 

《宇良に技能賞はあげないのか(T_T)》

 

《大の里が技能賞……??技能賞あげるなら宇良じゃないの?なんでなの?またいろいろと納得いかないわ…》

 

 などの声があふれたこともある。

 

 宇良は5日目までで2勝3敗。今場所勝ち越して、ぜひ技能賞をーー。

( SmartFLASH )

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