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松坂大輔の経済効果は「引退試合だけで3億」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.02.01 06:00 最終更新日:2018.02.01 06:00
「松坂の中日入りは予定調和だった。獲得した理由は、経済効果のひと言に尽きる」(担当記者)
1月23日、たった5分のテストの結果、松坂大輔(37)の中日入りが決定した。合格の決め手はネームバリューだと、担当記者は続ける。
「確かに昨年より体は絞れていた。痛めた箇所の明言こそ避けたものの『やっと痛い箇所がわかったし、痛みもほぼなくなった』と安堵し、球速も上がっているようだ。
ただ、中日が獲得したのは戦力としてではなく、『平成の怪物』を客寄せパンダ扱いするという発想。それほど、中日の人気凋落は深刻な問題になっている」
本拠地・ナゴヤドームの観客動員数は、2008年の243万人をピークに減りつづけ、2017年は201万人まで落ち込んだ。さらに、販売部数が対前年比8万部減と、親会社の中日新聞の経営状態の悪化も、松坂獲得の一因になったと、球団関係者が舞台裏を明かす。
「今年の正月、中日新聞上層部は球団幹部を集めて『今シーズンの観客動員数を、昨年より1割以上アップさせろ!』と、活を入れた。じつは松坂の獲得に関して、西武二軍投手コーチ時代から恩師の森繁和監督が直々に乗り出したというのではなく、親会社の命を受けて、先に球団の営業マターで動いたというのが事実。
そのせいか、現場から『いまさら(松坂など)いらないよ。我々首脳陣の考えで獲得したのではなく、球団の営業が獲ったようなもの』と、不満を漏らすコーチもいる」
中日の現役選手たちも愚痴をこぼす。
「完全燃焼して引退する選手なんかいないよ。その前にチームからクビを切られるからね。若返りを図りたいチームの方針と逆行している」
そんな批判を封じ込めるほどの完全復活はあるのか? テスト合格後の1月25日、又吉克樹投手を相手に公開練習をおこなった松坂を見たスポーツライターは述懐する。
「又吉と比べると、投球の距離を伸ばしていくにつれ、球筋が垂れて抜ける感じだったし、球の回転もよくなかった。現時点では、一軍の先発で使うには厳しいレベル。せいぜいローテーションの谷間や、大量の点差をつけられた試合に途中登板するぐらいでしょうか」
しかし一方で、経済効果に関して前出の球団関係者は、ほくほく顔で算盤を弾く。
「ナゴヤドームでのオープン戦で、予告先発させる案がある。当然、集客力アップに繋がるだろうし、チケット代平均4000円として3万人入ってくれれば1億2000万円。併せてグッズも販売し、オープン戦1試合だけで1億円以上は稼ぎたい」
そして最大のイベントは、ナゴヤドームで催される松坂の引退試合だと続ける。
「チケット完売は言うに及ばず、記念グッズの売り上げ、広告効果、球団Webサイトへのアクセス数など、すべての面で相乗効果が期待できる。チーム成績のよし悪しに関係なく、経済効果は計り知れない。
その興行収入を2億~3億円ほどと見込んでいる。もちろん引退後はコーチ、あるいは監督の打診をする意向。“拾ってやった”のだから、稼がせてもらわないと」
腐っても松坂。チームの戦力以外にも“貢献”できる道は残されている。
(週刊FLASH 2018年2月13日号)