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「フジサンケイ・レディース」中止発表の衝撃…もう一つの“名物コンテンツ”消滅を危惧するファンも

F1人気を牽引したアイルトン・セナ
中居正広の女性トラブルに端を発したフジテレビをめぐる問題の影響は、スポーツ業界にまで拡大してしまった。
4月25日から27日にかけて開催予定だった女子ゴルフツアーの「フジサンケイ・レディース」が中止されると2月25日に報じられたのだ。この大会はフジサンケイグループの主催であり、毎回、フジ・メディアHDの取締役相談役を務める日枝久氏が優勝トロフィーを贈呈していた。
「現在、中居問題でほとんどのスポンサーがフジテレビでのCMを中止しています。現時点で少なくとも数百億の損失が出ると想定されており、いつスポンサーが戻ってくるかも不透明です。そうした状況の中、フジテレビは大型特番やこうした主催イベントを次々と取りやめています。競馬の『フジテレビ賞 スプリングステークス』も中止を発表しています」
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X上では、モータースポーツファンから不安の声が出ている。
《怖いのは、衛星放送で細々続けてきたF1中継。今のフジテレビに放映権料を払える余裕があるとは思えない》
《現時点で3月はフジテレビNEXTで放送予定のF1中継。突如4月以降の中継撤退、ということも有り得るのでは?》
といった声が出ている。
「F1中継はフジテレビの名物コンテンツの一つです。バブル全盛期だった1980年代末から1994年にかけて一大ブームを巻き起こしました。全盛期にはゴールデンタイムでレースが放送され、番組のテーマ曲だったインストゥルメンタルバンドT-SQUAREによる『TRUTH』はバンドを代表するヒット曲となりました。
プロレス実況で名を馳せたフリーアナウンサーの古舘伊知郎さんが実況を担当し、選手たちに付けられたキャッチフレーズも話題になりました。ブラジル出身のアイルトン・セナは『音速の貴公子』と呼ばれ超スーパースターでした。日本人では中嶋悟、鈴木亜久里、片山右京といった選手たちが活躍しましたね」(スポーツ紙記者)
現在、F1は地上波では放送されていないものの、フジテレビNEXTライブ・プレミアムならびにDAZNで中継されている。
「どちらのチャンネルも課金が必要なものですが、いぜんとしてモータースポーツファンには根強い人気を誇ります。F1中継はフジテレビが権利を購入しておこなわれています。現在はフジテレビとDAZNの2社が契約している状態であり、期限は2025年末まで。2026年以降はどうなるか未定ですが、昨今の状況に鑑みてフジテレビの契約がなくなる可能性は十分ありそうです。そもそも、現状F1には日本の自動車メーカーがチームとして参加していません。往年のファンからすれば寂しい限りですが、フジテレビが頑張って中継を続ける意義が減っているのも事実です」
フジテレビの名物コンテンツがまた一つ消えてしまうのだろうか。