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【パ高セ低】試合だけではなかった…交流戦「11位」の巨人、トレードでも「1位」ホークスに見せつけられた“歴然たる差”

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記事投稿日:2025.07.01 19:20 最終更新日:2025.07.01 19:20
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
【パ高セ低】試合だけではなかった…交流戦「11位」の巨人、トレードでも「1位」ホークスに見せつけられた“歴然たる差”

「セ・パ交流戦 2025」では阿部慎之助監督率いる巨人は11位に終わった

 

 2025年の交流戦は、1位のソフトバンクから6位の楽天までパ・リーグのチームが占めるなど、あらためて“パ高セ低”が示された結果となった。

 

 もっとも試合だけでなく、選手の育成、見極め方でも、パ・リーグのほうが上という結果が、ひとつのトレードであらわれている。

 

 交流戦1位ソフトバンク・砂川リチャード内野手と、同11位の巨人・秋広優人内野手、大江竜聖投手による1対2のトレードが成立したのは、5月12日のことだった。

 

 1対2という“数の論理”からも分かるように、巨人はリチャード獲得のために“出血覚悟”のトレードを持ちかけたということだ。巨人がリチャードをほしがった根拠は、これまでの2軍での実績にあったようだ。

 

 

「リチャードは2018年に育成ドラフト3位でソフトバンクへ入団し、3年めに支配下登録されました。昨季までウエスタン・リーグでは5年連続でホームラン王に輝いています。素振りを近くで見るとわかりますが、その音と振動には恐怖すら感じるほどで、パワーが最大の持ち味です。まだ1軍では継続的に活躍していませんが、そのパワーに巨人は惚れ込んだようです。岡本和真内野手が、けがのため長期離脱を余儀なくされていますから、その穴を少しでも補ってほしいと獲得しました」(巨人担当記者)

 

 リチャードはさっそく結果を出す。トレード翌日の5月13日、広島戦で7番・三塁でスタメン出場すると、五回の第2打席で左中間席へ1号ソロを放った。

 

 しかし、リチャードの1軍での登録は、わずか1カ月で終焉を迎えた。打率.095と打てないばかりか、サインの見落としなどボーンヘッドが露呈し、6月13日には2軍への降格が決まった。その際、リチャードはソフトバンク時代の経験を引き合いに出し、「まあ、まぐれは続かないっていうのは一緒ですね」と自虐的に語った。

 

「リチャードは2024年オフの契約更改で、トレード志願をしたんです。まだ1軍で結果を出していないにもかかわらずです。ここでは、球団側は『戦力としてみている』と留意しましたが、一度、ソフトバンクから気持ちが離れてしまったのか、今季は1軍で6試合しか出場できませんでした。移籍志願で、リチャードは問題児になりつつあったわけですが、そうした事実を巨人は重く見なかったのかもしれません。逆にソフトバンクとしては、秋広と大江を獲得できたから、万々歳です」(ソフトバンク担当記者)

 

 巨人からソフトバンクに移籍した秋広は、1軍で大活躍とはいかないが、しっかりと定着している。また大江は、変則左腕から繰り出される変化球を武器に、ソフトバンクの中継ぎ陣で確固たるポジションを獲得。6試合に登板し、いまだ自責点0の活躍を見せている。

 

「ソフトバンクは唯一、4軍制を敷いていて、育成には定評があります。ただし『プロでは無理』と判断すれば、年齢に関係なく解雇する厳しさも持ち合わせています。リチャードはすばらしい素質がありましたが、5年連続ウエスタン・リーグの本塁打王でも分かるように、典型的な“2軍の帝王”だったのです」(前出・ソフトバンク担当記者)

 

 今季の交流戦の成績同様、トレードでも巨人はソフトバンクに大きな差をつけられたようだ。

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