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ドジャース快走の陰で投手陣は “火の車”…大谷翔平の投手カムバックで「リリーフ陣崩壊の可能性

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記事投稿日:2025.07.03 19:43 最終更新日:2025.07.03 19:43
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
ドジャース快走の陰で投手陣は “火の車”…大谷翔平の投手カムバックで「リリーフ陣崩壊の可能性

大谷翔平(写真:AP/アフロ)

 

 MLBで21世紀初のワールドシリーズ(WS)連覇を目指すロサンゼルス・ドジャースは、日本時間2025年7月3日現在、ナ・リーグ西地区で2位サンディエゴ・パドレスに8ゲーム差をつけている。

 

 87試合を経過して55勝32敗、勝率.632は、ア・リーグ中地区のデトロイト・タイガース54勝33敗、勝率.621を抑え、全30球団のトップの勝率である。

 

 

 これほどの成績なら「トップ快走中」と言いたくもなるが、現地記者は「成績とは裏腹に、陣容は “火の車” 状態にある」と語る。

 

「MLBで、ほとんどのチームは、先発投手を中4日で回していますので、最低でも先発投手は5人いなければいけない計算になります。

 

 ところが、ド軍は今季の開幕こそローテーションは山本由伸、佐々木朗希、グラスノー、スネル、メイと5人揃っていたわけですが、現在は佐々木、グラスノー、スネルがIL(負傷者リスト)入りで3人が離脱中。途中、ゴンソリンがカムバックしましたが、再び右肘の違和感からIL入りしました。

 

 長年ド軍を支えてきたカーショウが復帰しましたが、先発は3人しかいません。穴埋めで誰かを先発させなければいけないため、リリーフ陣が先発するブルペンデーを多く取り入れていくしかないのです」

 

 この起用法こそが「“火の車” 状態」だと続ける。

 

「ド軍は開幕当初から、先発組は山本以外早い回で降板することが続きました。すると、必然的にリリーフ陣が多く投げなければいけないわけです。そうこうしているうちに先発陣が1人欠け、2人欠けとなり、リリーフ陣への負荷はどんどん増していったんです。

 

 6月上旬は、リリーフ陣の登板イニングが270回を超え、MLB全30球団で最多でした。現在も増え続け、360イニングを超えてしまいました。

 

 ブルペンデーは、先発投手の休養を十分に確保するために生まれた選手の起用です。しかし、ド軍のブルペンデーの場合、リリーフ陣の負担・疲労を増加させるためと言っても過言ではありません」

 

 そこに持ってきて、大谷翔平の投手カムバックである。

 

「ここまで大谷は3回先発していますが、1回、1回、2回と短いイニングで降板。となれば、その後は継投になり、ブルペンデーと同じわけです。大谷は先発復帰への調整ということでしょうが、リリーフ陣への負担はさらに増すことになります。

 

 彼らの本音は『投手としての調整はマイナーでやって、ほかに先発ができる投手を上げてくれ』ということではないでしょうか。大谷の調整登板でリリーフ陣の崩壊が早まる危険性もあります」

 

 7月2日、ド軍から発表されたニュースにファンは凍りついたのではないか。中継ぎとして勝っていても負けていても、文句ひとつ言わず剛速球を投げ続け、防御率0.00のコペック投手がIL入りしたのである。

 

 登板数は8試合と少なかったが、ケガからの復帰組だったことを考えれば、投球イニング数や登板間隔をもっと慎重に考えるべきだったのではないか。

 

 また一人、登板過多の犠牲者が出た。

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