
ドジャース優勝の立役者となったミゲル・ロハス内野手(右)。シーズン終了後にはFAとなるため、去就に注目が集まる(写真・アフロ)
ロサンゼルス・ドジャースとトロント・ブルージェイズによるワールドシリーズ(WS)の興奮が冷めやらぬなか、MLB選手会は11月2日(日本時間3日)、今オフにフリーエージェント(FA)となる選手137人を発表した。なかにはオプトアウト権(契約破棄条項)を持ち、まだ正式にFAになっていない選手も含まれている。
“世界一”のド軍からは7人がFAとなっているが、そのなかには2年連続世界一へ多大なる貢献を果たしたミゲル・ロハス内野手やキケ・ヘルナンデス内・外野手も含まれている。
「11月3日(同4日)の優勝パレード後におこなわれた優勝報告会で、大谷翔平はファンに感謝の言葉を述べたあと『次のリングを獲る準備はできています。さあ、行こう!』と3連覇宣言をしています。その言葉どおり、チームは各ポジションの弱点を検討しつつ、すでに補強すべき選手のリストを作っていると見られます」(現地記者)
ではド軍が、MLB記録であるニューヨーク・ヤンキースの5連覇に迫るためには、どのポジションを補強すべきなのか。
「シーズン、WSを見ても分かるように、デーブ・ロバーツ監督はブルペン陣を信用しているとは言い難く、だからこそ本来、先発のエメット・シーハンやクレイトン・カーショウ(今季で引退)、そして佐々木朗希を中継ぎ、抑えに使ったわけです。しかし、これは短期決戦だからできたことです。来季になれば彼らは先発に戻るでしょうし、このポジションの補強は急務となります。
幸いなことに、今オフのFA市場にはブルペン投手の実力者が多くいます。なかでもサンディエゴ・パドレスの“守護神”ロベルト・スアレスはうってつけでしょう。155km/hのフォーシームを武器に、2年連続オールスターに出場した実力は本物です。彼を獲得することは、弱点の穴埋めになるだけでなく、ナ・リーグ西地区で最大のライバルの戦力ダウンにつながります。さらに、現段階ではオプトアウト権を行使していないので不透明ですが、もし行使するならニューヨーク・メッツのエドウィン・ディアスを獲りにいくことは間違いないでしょう」(同前)
しかし、いまや“金満球団”と呼ばれるド軍が「この程度で補強を終わらせるはずがありません」とスポーツライターは語る。
「じつは、野手の補強も課題に挙げられています。というのも、マイケル・コンフォート外野手もFAとなりました。そのため、これまでもヤクルトの村上宗隆やシカゴ・カブスのカイル・タッカーの名が挙がってきましたが、現在、本命視されているのは別の内野手なんです。それはブルージェイズのボー・ビシェット内野手です。2021年から2年連続でリーグ最多安打を放つなど、現代の“安打製造機”です。今季も139試合に出場して打率.311、18本塁打、94打点といった好成績をマークしています。本来はショートですが、WSでも分かるようにセカンドもこなすことができる。獲得できれば、トミー・エドマンを外野に固定することもできます」
ビシェットといえば、WS第7戦で大谷から3ランを放ったことはまだ記憶に新しい。3連覇に向け、大型補強が予想されるド軍。「昨日の敵は今日の友」ということか。
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