
2025年11月18日、日本代表100試合めを白星で締めくくった森保一監督(写真・桑原 靖)
欧州各国のリーグ戦で折り返し地点が近づくなか、サッカー日本代表の“心配なニュース”が報じられるようになってきた。
身長190cmという、いままでの日本代表にない高さをアクセントとした守備力で、北中米W杯最終予選7試合に出場したDF町田浩樹(こうき)。彼の左膝前十字靭帯断裂の大怪我が発端だった。8月23日、町田が独・ブンデスリーガのホッフェンハイムのレギュラーメンバーとして迎えた開幕戦の前半途中、相手選手と接触したことで全治7~8カ月の大怪我を負い、長期離脱を強いられることとなった。
これが合図だったかのように、毎月のように代表メンバーの怪我が伝えられるようになる。
9月には、攻撃の最大の武器である左MFの三笘薫が左足首を負傷し、復帰には12月まで待たなければいけなかった。さらに、いまや世界中のビッグクラブが注目するまでに成長したGKの鈴木彩艶(ざいおん)が11月に左手を骨折。全治3~4カ月と、W杯には計算上は十分間に合うが、試合勘の復調が心配されるところだろう。
12月に入ると、怪我人の連鎖反応は一気に加速していく。代表キャプテンの遠藤航が右足首負傷、中盤で攻守のキーマンとなっている鎌田大地が右ハムストリングの負傷で、ともに年内の復帰は難しくなったのだ。
さらにショッキングなニュースがもたらされたのは、12月21日のことだった。フランス1部モナコに所属の南野拓実がフランス杯のオーセル戦で、相手選手とボールを奪おうとした際に左膝を負傷。ピッチに倒れ込むと、立ち上がることができずに担架で退場となった。運ばれる際には両手で顔を覆っていたことからも、決して軽くない症状であることは予想された。そして診断の結果は、最悪の左膝の前十字靱帯断裂だった。この怪我からの復帰には10カ月前後かかることもあり、この時点で南野の2大会連続でのW杯出場は絶望的といえた。
「森保ジャパンとなってからの南野は、69試合に出場し、25得点とトップの得点数を誇っています(代表通算では73試合26得点)。トップ下、シャドー、ワントップと攻撃的なポジションは複数、こなすことができ、森保一監督からの信頼も非常に厚かったのです。それだけに、監督にとってはショックなことだったでしょう」(サッカーライター)
このほかにも、DFの伊藤洋輝、DFの高井幸大(こうた)、MFの守田英正、MFの伊東純也らが怪我から復帰したばかりで、決してベストコンディションとは言い難い。
「DFラインの要である冨安健洋が、ようやく所属クラブがアヤックスに決まったことで、森保監督もひと安心ということだったのですが、状況は、それ以前よりむしろ悪くなっています。苦難の道ですね。今後、森保監督はメンバーの再考を迫られるかもしれません」(同前)
“野戦病院”と化したサムライブルーをどう立て直していくのか。森保監督の手腕の見せどころだ。
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