2025年10月28日、プロ野球日本シリーズ対阪神第3戦で先発を務めたソフトバンクのリバン・モイネロ
2026年シーズンは、セ・パともに3月27日に開幕する。全12球団は開幕に向けて最終調整に入っているが、2025年の日本一、ソフトバンクに心配な問題が起きている。いまやローテーションの柱の地位を確立したリバン・モイネロ投手が、いまだ来日を果たせずにいるのだ。
「モイネロは2017年に育成選手としてソフトバンクと契約し、最初は中継ぎ投手としてスタートしました。150km/hを軽く超える速球と、落差が60cm以上といわれる“魔球”カーブですぐに頭角を現し、6月には支配下登録選手となりました。
2019年に34ホールドを上げ、防御率は驚異の1.52。防御率1点台はその後も継続し、2024年に先発に転向しても変わることはありませんでした。2025年は先発の柱として12勝3敗、防御率1.46で最優秀防御率賞とシーズンMVPを獲得。大車輪の活躍でチームを日本一へと導いただけに、来日の遅れは首脳陣にとってみれば大きな心配ごととなっています。おそらく、開幕からしばらくはローテーションを外してと、首脳陣は考えざるを得ないでしょう」(ソフトバンク担当記者)
モイネロは2026年、キューバ代表としてワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に参加。その後、いったんキューバに帰国し、開幕前に来日する予定だった。
ところが、キューバの電気事情が不安定となったため、連絡が取りにくくなっていったという。その背景には、米国による石油供給網の遮断で大規模な停電が発生し、通信などが思うようにいかなくなったことがある。そのため、来日予定が日によって変わり、結局、3月23日の段階でめどが立っていない。
「モイネロがキューバ人であること、『来日する』といって二転、三転することなどから、2014年途中から横浜DeNAに入団した、ユリ・グリエル内野手が思い出されています。彼は第1回WBCにキューバ代表として参加し、準優勝。個人でも二塁手としてベストナインに輝くなど、大きな期待を持って横浜に入団したわけです。その年は62試合に出場し、打率.305、11本塁打、30打点と好成績を残したことで、翌年はさらに期待が高まりました。
ところが、左腿裏の治療に関して、キューバ国内での治療を希望するグリエルと、日本での治療を進言する横浜との間で意見が対立。その後、日本に向かう飛行機に『乗る』『乗らない』と毎日、変わる事態が発生するまでになってしまったのです。横浜関係者がキューバまで乗り込んで交渉しましたが、決裂し、結局、契約違反のため横浜は契約を解除したと発表しました。
その後、グリエルはハイチに亡命し、その後MLBのヒューストン・アストロズなどで10年近くプレーしました。横浜ファンにとっては、いまでも記憶に新しい騒動でしょう」(スポーツ紙デスク)
社会主義国のキューバでは、プロ野球選手も国家公務員で、より多くの報酬を求めて大リーグでプレーするため、亡命する選手は昔からあとを絶たない。そのため、有望な選手は亡命し、MLBでのプレーを夢見る。モイネロに関しても「その心配がある」とスポーツ紙デスクは言うのだ。
しかし、前出の担当記者は「そこまでの心配はないのでは」と語る。
「グリエルが1年しか日本でプレーしなかったことに対し、モイネロはすでに日本で9年、プレーしていますから。しかも2024年には4年総額40億円と、助っ人としても好待遇の契約を結んでいます。30歳となったいま、その地位を捨ててまで亡命することは考えにくいと思います」
3月23日、ソフトバンクの倉野信次投手チーフコーチが「(モイネロは)開幕前には着く予定です」と報道陣に説明した。多くのソフトバンクファンが、彼の来日を心待ちにしている。
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