
ソフトバンクの杉山一樹投手
ソフトバンクの“守護神”である杉山一樹投手が“大失態”をさらした──。
4月11日の日ハム戦で、6-2と4点リードの場面で登板した杉山は、簡単にツーアウトを取ったが、四球と安打で1失点。試合後、自らのふがいない投球にいら立ち、左手でベンチを殴った際に骨折。翌12日に出場選手登録を抹消された。
杉山と言えば、身長193cmの長身から投げ下ろす剛速球と落差のあるフォークとのコンビネーションで、空振りが取れる投手として早くから注目されていた。ほかにもスライダー、カットボール、チェンジアップと球種も豊富だ。
千賀滉大がまだソフトバンクに在籍していたとき、杉山について聞いたことがある。
「(大柄な)体を見てもずば抜けた才能の持ち主だということが分かりますよね。持ち球はどれをとっても一級品。キャンプなどで一緒にブルペンに入ることがあったんですが、ポテンシャルの高さに『二度と隣では投げたくない』と、その才能に嫉妬しましたよ(笑)。チームのためにも早く出てきてほしいですね」
投手として必要な要素のほとんどを備え、それでも開花できなかった理由は、やはりメンタルだった。
今回の怪我に際し、「今回が初めてじゃないんで」という小久保裕紀監督の言葉がすべてを物語っている。続けて、小久保監督は、「もちろんその前にも注意喚起はしてるけどね、それでもやってしまう、やっぱ欲望が勝る、理性で制御できない。信頼が崩れるの一瞬なんで。もう一回、イチから作り直すしかない」と厳しい言葉を投げかけた。
怒りに任せてベンチで暴れ、しかも怪我をしてしまったことで思い出されるのは、2004年6月1日のロッテ戦後のこと。同じように不甲斐ない投球に怒りを抑えられなかった杉内俊哉投手が、同じようにベンチの壁に喧嘩を売り、あろうことか効き手の左手でもパンチ。両手を骨折し長期離脱に追い込まれた。
「杉内が効き手でやったことに対し、杉山は右手を使わなかったことは、まだ少し冷静になろうとする気持ちが残っていたかもしれません。とはいえ、最悪なことをやったことには変わりがない。もう一人の守護神候補であるロベルト・オスナ投手が出遅れ、現在もファームで調整登板を繰り返している最中。そうした状況を知りながら杉山は愚行に走ってしまった。小久保監督が怒りを隠さなかったこともよくわかります」(ソフトバンク担当記者)
また、WBCを取材したスポーツライターは、今回の件で納得したことがあるという。
「井端弘和日本代表監督が、リリーフ専門の投手をあまり選ばなかったことが話題になりました。なかでも、2025年パ・リーグのセーブ王となった杉山が選ばれないことには、多くのファンが疑問に思っていたようです。でも、今回の件を見れば杉山を選ばなかったことも納得できる。ようするに、世界一を決める大会では、『メンタルに不安のある投手は投げさせられない』ということなのでしょう」(同前)
小久保監督が願う、もう一度信頼を得る日はやってくるのだろうか。
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