
シカゴ・ホワイトソックスの西田陸浮外野手(写真・共同通信)
異色の日本人メジャーリーガーが誕生した。シカゴ・ホワイトソックスの西田陸浮(りくう)外野手だ。
5月26日(日本時間、以下同)、メジャーに初昇格し、同日のミネソタ・ツインズ戦に「9番・ライト」で先発出場。この試合でメジャー初安打を記録すると同時に、守備では本塁への“レーザービーム送球”で失点を防ぎ、強烈な印象を植えつけた。
西田は翌日の試合でも、鮮やかなレーザービームで捕殺を記録。6月5日までに7試合に出場、24打数5安打で打率は.208、2打点となっている。
「西田選手は2023年、MLBドラフトでホワイトソックスから指名され、入団しました。2026年4月に3Aに昇格すると、早くもメジャーへの切符をもぎ取りました。身長168cmと小柄ですが、俊足で出塁能力、守備能力は高く、内外野、どこのポジションも守れるユーティリティプレーヤーです」(スポーツライター)
異色なのは、その経歴だ。大阪府出身の西田は東北高校を卒業後に渡米。オレゴン大学在学中にドラフト指名を受けている。日本のプロ球団を経ずにメジャーリーガーとなったのは、マック鈴木らに続き4人めだ。そして、2023年には「株式会社ワンハネ」を起業している。つまり、プロ野球選手と企業経営者の“2刀流”なのだ。
東北高校野球部の我妻敏(わがつま・しゅん)監督はこう語る。
「本人から『MLBのドラフトで指名されました』と連絡が来て、びっくりしました。もともと、プロになりたいなんて言っていませんでしたからね。彼が言っていたのは『社長になりたい』なんです。経営者になりたいと。それで、アメリカに語学留学するというので、『がんばれよ』と送り出したんですが、まさかメジャーリーガーとは……」
西田は、野球留学などアスリートを支援する事業を手がける会社を経営し、有言実行となったわけだが、恩師はその人柄にも太鼓判を押す。
「彼の強みは、とにかくポジティブなマインド。そしてコミュニケーション能力の高さ。どんな環境に行っても適応できるところでしょう。うちの野球部にいたときも、部員たちの推薦で副キャプテンをやっていました。そういう、まわりから信頼されるところがあります」(我妻監督)
その強みはアスリートとしても、そして経営者としても、存分に発揮されているようだ。
「高校の1・2年生ではセカンドとサード、3年生ではファーストでした。プレーの特徴としては、スピードがあってアグレッシブです。セーフティバントから急にヒッティングを切り替えて、サードの頭を越えて打ってみたり。守備にしても攻撃にしても、機転がきくんです」(我妻監督)
我妻監督は、今後の西田にこう期待する。
「村上(宗隆)選手のようにホームランバッターではありませんが、見ている人がワクワクするような『何かやってくれるんじゃないか』って思うような、そんな選手になってくれることを期待しています。彼のようなルートでメジャーに行くケースも珍しいことだし、そういう意味でも、誰も見たことがないような活躍をしてほしいと思っています」
背番号「51」は、あこがれのイチローに敬意を込めたもの。野球の本場のファンを驚かせた、レジェンドのような活躍を見せてくれるだろうかーー。
![Smart FLASH[光文社週刊誌]](https://smart-flash.jp/wp-content/themes/original/img/common/logo.png)







