
巨人の橋上秀樹監督代行(写真・共同通信)
2026年6月9日午前、長女への暴行の疑いで警視庁に現行犯逮捕された巨人の阿部慎之助前監督が書類送検された。警視庁は書類送検するにあたり、起訴を求めない「寛大処分」の意見を付けたという。
同日夜、橋上秀樹監督代行に率いられた巨人ナインは、交流戦の楽天戦のため仙台の「楽天モバイル最強パーク宮城」にいた。
試合は則本昂大投手が先発し、古巣・楽天を6回1/3を被安打7、2失点に抑え、2勝め(3敗)をマークした。
この勝利で則本は史上24人めとなる全球団勝利という快挙を成し遂げた。また、交流戦通算20勝めは、史上10位の記録でもある。
“阿部監督辞任後”の巨人は、現在絶好調。5月26日のソフトバンク戦から橋上監督代行が指揮を執っているが、5月中はまだ新指揮官の考えが浸透していなかったのか、勝敗は3勝3敗の五分だった。
ところが6月を迎えると、2日のオリックス戦から先の楽天戦まで2つの引き分けを挟んで5連勝。貯金は今季最多の7にまで膨れ上がり、首位・阪神に0.5差の2位につけている。交流戦でも8勝3敗2分けで4位。1位から3位までがパ・リーグ独占と、相変わらずの“パ高セ低”のなか、巨人だけが気を吐く格好となっている。
橋上監督代行となって、何が変わったのか。
「多くのことが変わりましたが、采配では阿部前監督のように、何でもかんでも若手起用ということがなくなったのです。今季の巨人は2025年に加入した田中将大に続き、ベテランの則本まで獲ったことで、OBから『若手を育成する気がないのか』とやり玉に挙げられていました。そのこともあってか、試合では若手を多く起用していたのです。ただ、なかには一軍レベルにない若手もいて、それでも起用され続けたことで今度はベテランが調子を落とす悪循環に陥っていました。
一方、橋上監督代行の選手起用の基準は、年齢に関係なく、調子のいい選手から起用するというもの。6月3日のオリックス戦で、丸佳浩外野手が8回に代打で出場し、逆転満塁ホームランを放ったのがいい例でしょう」(スポーツ紙巨人担当記)
チーム内の雰囲気も「格段に良くなった」と続ける。
「第3次原辰徳監督時代の晩年と、阿部前監督の3年間は、じつは同じような雰囲気があったのです。あまりにも監督の色が強かったため、選手はどこかビクビクしながらプレーしていました。そのため『選手はベンチ(監督)を見ながらプレーしている』とまで言われたわけです。それが橋上監督代行になってからなくなりました。『みんなで勝とう』という雰囲気さえ出始めました。これまでとは違い、伸び伸び野球がおこなわれています。
また、仙台に移動した6月8日には、田中が音頭を取って、焼肉店で投手会がおこなわれました。田中は“外様”でもあるので、これまで目立った行動は控えていたようですが、いまはそんなことは関係なく、年配の彼がリーダーシップをとり、まとまっていますね」
ただし、「勝ちすぎると頭の痛い問題に発展する可能性がある」とスポーツ紙デスクは語る。
「ご存じの通り、橋上さんは代行とはいえ、巨人でのプレー経験のない初めての監督になった。予想された通り、一部の大ベテランのOBからは『考えられないこと』とクレームが出始めています。そうしたこともあり、巨人内部では監督代行は今季終了までと言われています。理由は“外様”だからです。
ところが後任候補がなかなか決まっていません。加えて、もし橋上監督代行が指揮を執るチームが日本一となったら、どうするのか。いくらOBが『考えられない』と言って辞めさせようとしても、今度はファンが黙っているはずがありません。勝ちすぎるのも頭痛の種になる可能性があります」
代行から翌年に正式な監督になったのは過去、6人いるが果たして……。
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