
南野拓実(写真・JMPA)
サッカーW杯で快進撃を続けるサムライブルー。“森保一監督体制”となって69試合に出場し、最多となる25点を取っている南野拓実が、重要な役割を担っているという。
「南野のように、エースが怪我のため本戦に出ることができず、アドバイザーのような役で帯同することはめったにありません。数少ない例として挙げられるのが、2010年南アフリカ大会のデービッド・ベッカムでしょうか。アキレス腱断裂のため出場することはできませんでしたが、イングランドのファビオ・カペッロ監督は『チームをサポートしてほしい』と帯同を要求し、実現しました。南ア大会はアフリカ大陸で初めて開催されたW杯でしたから、大会を盛り上げる意味でも“サッカー界の顔”としての参加が要請されていたようです。しかし、南野の場合は違います。精神的支柱としての役割も担って参加するのです」(スポーツ紙記者)
南野といえば“イケメン”としても有名だが、本人はその話題をいちばん嫌うという。
「容姿が話題になることに対し、南野は嫌悪感すらにじませて『なぜ認めてくれないんだ。いつか必ず実力を認めさせてやる』と言っていたほどでした。武骨な性格なんです。若いころから海外遠征も経験していたので、外国人選手に対してもまったくひるまず、『(相手の)国が変わって、人種が変わって、自分のプレーが変わるようじゃ、サッカーはできない』ということを、16歳のころから言っていました。
その姿勢は時がたっても変わらずで、彼がセレッソ大阪に所属していた19歳のとき、南アW杯の得点王でMVPのディエゴ・フォルランが入団してきたんです。多くのチームメイトが気を使うなか、南野だけは『なぜこのタイミングでパスを出さないんだ!』と食ってかかっていました。フォルランは『なんだあいつは!?』と怒っていましたけどね(笑)。
だからこそ、海外での試合などでは、遠藤航よりも彼がリーダーシップを取っていたほどです。南野にはみんなが全幅の信頼を置いており、彼が帯同することは大きなプラスです」(同前)
現地記者は、その南野の“精神的支柱”としての大きさを目の当たりにしていた。
「南野は、2025年12月に左ひざ前十字靭帯を断裂しました。プレーヤーとして復帰するのは無理でしたが、森保監督はメンターとして、南野を今大会のメンバーに同行させています。じつは、チームをまとめる中心的な役割を担っているのは、南野だと言われているのです。遠藤はキャプテンとしてがんばってきましたが、同時にプレーヤーとしては自分自身のことを考えなくてはならない。南野も、もちろんプレーヤーとしてはそうですが、以前からチーム全体のことを考えてきました。
それに、現在31歳という年齢も重要です。20代が多いサムライブルーですが、年配者もいるコーチ陣と選手らとの橋渡し役となっているのが南野。だから森保監督は、南野を“メンター”として帯同させているんです。
現に南野は、同じくサポート役として同行している吉田麻也とともに、オランダ戦での試合後、ロッカールームで選手の汚れたスパイクを磨いたり、選手が着たユニフォームを集めたりするなど、率先してサポート役としてチームを支えています」
精神的支柱となった南野の元、日本代表は次の戦いに臨む。
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