
大谷翔平(写真・桑原靖)
MLBのナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第1戦が10月11日(日本時間12日)、ミルウォーキーでおこなわれ、ミルウォーキー・ブルワーズが2-1でロサンゼルス・ドジャースを下し、先勝した。
ドジャースはブルワーズに対し、2018年のNLCS第7戦に勝って以来、2020年のワイルドカード、そして2025年のNLCSとポストシーズン7連勝中。“お得意さん” としていただけに、久々の敗戦は痛すぎる逆転負けとなった。
この日のブルワーズの先発は、レギュラーシーズンで16勝5敗、防御率1.80、252奪三振と異次元の活躍を見せ、サイ・ヤング賞が確実視されるジェイコブ・ミジオロウスキー。唸りを上げるフォーシームの最速は168km/h。この日も初回から167.4km/hを投げ込んだ。
この難攻不落な相手に対し、ドジャースのとった対策は「悪球には手を出すな」だった。
「当たり前のような作戦ですが、徹底されたことで、ドジャースの作戦は成功したと言えるでしょう。ドジャースの選手といえば『好球必打』といえば聞こえがいいかもしれませんが、とにかく早いカウントから打っていく。となれば、相手投手にとってみれば球数を抑えることができ、長いイニングを投げられる。
でも、この日のドジャース打線は微妙なコースにはじっと我慢してミジオロウスキーに球数を多く投げさせることに徹しました。
2回には先制することができたし、ミジオロウスキーは2回で47球、3回で69球、そして4回1/3で降板したときは、94球も投げていましたからね」(現地記者)
ブルワーズのパット・マーフィー監督も「彼はレギュラーシーズンでこれまでにないほどの回数(174回2/3)を投げてきた。少し疲れが出てくるのは無理もないよね? ボール自体はベストではなかったが、それでも十分に素晴らしいものだった」とチームを勢いづける力投を称えた。
では、試合を有利に進めながら、逆転負けを喫したのはなぜか。
「まず、打線でウィル・スミス捕手を3番に起用したことですね。彼はこの試合まで16打数1安打で打率.063と苦しんでいましたから。守備の要でもあるから起用は仕方ないとして、それならば下位打線に起用すればいいでしょう。
初回には早くもスミスにチャンスが回ってきました。一死からフレディ・フリーマン一塁手がレフト前ヒット。NLCSで、しかも相手はミジオロウスキー。当然バントでランナーを進め、大谷翔平につなぐものと思いました。打率が1割にも満たないスミスですから。
でも、バントの素振りさえなく、強行して最悪の併殺打となりました。『短期決戦には短期決戦の戦い方がある』とよく言われますが、デーブ・ロバーツ監督は『知らないのだろう』と現地では言われています。
ブルワーズの決勝打がバントで送ってのことでしたから、あまりにも対照的なことでした。監督の力量の差が出た一戦でもありました」(同)
では、大谷はどうだったのか。このところ不調が取り沙汰されてきたが……。
「2回の四球が先制点につながりました。ミジオロウスキーも『大谷が打席に入るだけで意識する。世界一の打者だからね』と、その威圧感を認めていることからも、貢献度はあったでしょう。
でも、第2打席は内角低めの変化球を空振りして追い込まれると、最後は外角高めのフォーシームに振り遅れて三振。最近の三振のパターンはほとんどこれですが、そこから抜け出せていないことが気になります」(スポーツ紙デスク)
第3打席にはレフト前ヒットを放ったが、ドン詰まり。続く打席でも差し込まれて三飛に倒れた。103勝のブルワーズ、100勝のドジャースの戦いだけに、大谷の打棒復活は必要不可欠。だが、いまのところその兆しさえ見えないのが現状だ。
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