
大谷翔平(写真・桑原靖)
MLBナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)、ミルウォーキー・ブルワーズ対ロサンゼルス・ドジャースの第2戦が10月12日(日本時間13日)におこなわれ、初戦に続きブ軍が逆転勝利。ド軍にとっては痛すぎる敗戦となった。
MLBの公式記録によれば、NLCSが現行の7回戦制になった1985年以降、開幕から連勝したチームが優勝してワールドシリーズ(WS)に進出する確率は27チーム中23チームと、およそ84%にも上るという。
さらに、この日先発したド軍の山本由伸は、ポストシーズン(PS)を得意としていて、とくにビジター戦は5連勝中だった。山本は3回途中3失点と負けはつかなかったが、エースを立てての敗戦は、あまりにもショックが大きかったに違いない。
タリク・スクーバル、山本とド軍が誇る左右のエースを先発に立て、中継ぎ陣も安定するなか、それでも逆転負け……。じつはかつて、名将・野村克也氏は短期決戦と呼ばれるシリーズの難しさ、戦い方の違いなどを本誌にこう語っていた。
「引き分けを入れなければ最大でも7試合だけなんだから確かに短い。だから1点の重みが違うわけだ。初回にランナーが出れば、上位打線でもバントのサインを出すのは当たり前だったね。エンドランや盗塁もそうだった。
一方で投手交代も早かった。エース級でも『今日はできがよくない』と判断されれば、2回くらいでスパッと変えることもあった。そうすれば、球数も少ないわけだから、シリーズ中にもう一度先発することも可能だった。こんな策はペナントレース中には絶対やらない。選手が潰れてしまうし、腐ってしまうからね(笑)」
興味深かったのは “シリーズ男” について語り始めたことだ。
「日本シリーズになると、なぜか大活躍する野手が出てくるわけ。いつもは中軸を打っているわけじゃないけど、シリーズになると、まるで “4番打者” のように打って打点を稼ぐ。当時から “日本シリーズ男” なんて呼ばれたけど、こういう存在がいると、たいていは優勝するよ。
ただ、逆もある。強打者に多いんだけど、なぜかシリーズになると打てなくなるわけだ。まさに “逆・日本シリーズ男” だ。
対処法? たとえば4番を打っていたのを、気楽に打たせるために7~8番にしてみたりするんだけど、どういうわけかその打順に下げると、そこにチャンスがめぐってくるわけ(笑)。たいがい、ここでも打てずによりスランプの沼にはまっていったな。
だから、思い切ってメンバーから外すとか、試合の前半をベンチから見させて後半から出すとか、環境を変えるしかなかった。そうしたちょっとした気分転換で復活する可能性もあったからね」
ド軍にとって “逆・シリーズ男” といえば大谷であり、ウィル・スミス捕手ということになるだろう。
大谷はPS全体で20打数3安打、本塁打はおろか、長打、打点ともに0、打率は.150。三振も7つ喫している。スミスはさらにひどい。23打数1安打で大谷同様、長打、打点は0。打率は驚愕の.043だ。三振も8つとなっている。
「たしかに、これだけ打てないと、2人は “逆・ワールドシリーズ男” となるでしょう。
しかもこの2人、驚くことにPSの6試合すべて打順が並んでいるんです。10月3日(同4日)の2番大谷・3番スミスから、直近の10月12日(同13日)の4番大谷・5番スミスと、必ず打順は隣り合わせなんです。となれば、相手投手も2人でアウト2つを計算する。投げやすいと思いますね。
デーブ・ロバーツ監督が何を根拠に2人を必ず並べるのかは理解できませんが、野村さんや日本野球の常識から言えばありえないことではあるでしょう。
ド軍にはハンター・フェドゥーシアといういい捕手がいますから、スミスを休ませてもいい。ロバーツ監督は大谷を上位打線で使い続けることを宣言しましたから、スミスも使い続けるなら下位に置いて、2人の打順を離すなど、対処も必要でしょう」(スポーツ紙デスク)
ノムさんが語ったように「ちょっとした気分転換が」となれば、まさしく打順が「点」から「線」に変わっていくのだろうが……。
![Smart FLASH[光文社週刊誌]](https://smart-flash.jp/wp-content/themes/original/img/common/logo.png)







