
大谷翔平
10月14日(日本時間15日)におこなわれたナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第3戦、ロサンゼルス・ドジャース対ミルウォーキー・ブルワーズは、6−2でブ軍が勝利を収め、これで3連勝となった。
ナ・リーグおよびチーム史上初の3連覇を目指しているド軍だが、崖っぷちに追い込まれたことになる。不振に喘ぐ大谷翔平は、第4打席で中前打を放つなど、2打数1安打2四死球だった。
それにしても、この日は一段とド軍のデーブ・ロバーツ監督の采配に疑問が残る一戦となった。米誌「Sports Illustrated」ドジャース版でも「NLCS第3戦でのデーブ・ロバーツ監督の疑問の残る決定」として、多くのミスを列挙したほどだった。
「それ以外のメディアや媒体等も指摘していますが、私が見ていただけでも『?』と思うような采配は、今日、とくに多かったですね。
まず、ポストシーズン(PS)に入って絶不調の大谷翔平とウィル・スミス捕手ですが、なぜかこれまでの6戦、すべて打順が並びなんです。2番大谷と3番スミス、昨日のように4番大谷、5番スミスといった感じです。今日も6番大谷、7番スミスでした。2人が並んだ打順だと、投手は『この回は2つアウトができるな』と計算できてしまう。今日、スミスは逆転タイムリーを放ちましたが、調子の上がらない2人を並べる必要はないでしょう」(現地記者)
さらに同記者は攻撃面での疑問を続ける。
「0−1の3回裏、ミゲル・ロハスがヒットを放ち、無死一塁。打席には大谷、スミスと並び不調のトニー・エドマンでした。ここまで7打数1安打、打率.143ですから、当然送りバントといったシチュエーションです。ところが初球に手を出し、センターへ浅いフライ。進塁打にもなりませんでした。続くアンディ・パヘスがレフト前ヒットだっただけに、『送っていれば』とド軍ファンは思ったはずです。
5回裏ではまたもまったく同じ状況でエドマンが打席に。ここでも送りバントのサインは出ずに、初球に手を出し、浅いセンターフライと同じ失敗を繰り返しました。笑ってしまったのは、このときスタジアム内のスクリーンに茫然とするロバーツ監督の表情が映し出され、一斉にブーイングが起こったことでした。
さらに6回裏にスミスのタイムリーで2−1と逆転し、なおも1死二、三塁の好機に、“代打の代打”で送り出されたキケ・ヘルナンデスが好球を見逃し三振。続くエドマンも三振でしたが、キケの打席では甘い球もあったので、スクイズをしていたら追加点が奪えたはずです。
また、逆転した7回表には好投していたブレイク・スネルが痛恨の逆転2ランを浴びました。当然スネルはショックを受けていたし、球数も嵩んでいたので、この時点で代えるべきでした。ところがロバーツ監督はベンチに座っているだけで交代はなし。結果、さらにソロを打たれてしまったのです。あそこで交代させていれば点差はまだ1点だったので、悔やんでも悔やみきれないでしょう。
ロバーツ監督の度重なるミスも手伝って2−6で敗れ、今シリーズでは最大の4点差がついての完敗でした」(前出記者)
MLBにおけるPSの7戦制の試合では、0勝3敗となったことは42度あるが、大逆転からの突破は、過去一度だけ。確率的には2.4%しかない。
その快挙を成し遂げたのは、2004年のア・リーグ優勝決定シリーズに進出したボストン・レッドソックスだった。ニューヨーク・ヤンキースに3連敗と追い込まれた4戦め、この回0点なら1点差で負ける9回裏の攻撃。多くのプレッシャーがかかるなか、代走が出て二盗に成功すると、その後、適時打で同点。そして12回裏にはサヨナラ勝ちとなった。
その後レ軍は奇跡の4連勝を果たして86年ぶりの世界一に輝いたが、代走としてサヨナラ勝ち、そして世界一への足掛かりを作ったのが、現役時代のロバーツ監督だった。
“迷采配”で追い込まれたド軍だが、いまはその指揮官の“強運”にかけるしかない。
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