
ロブチェンと騎乗する松山弘平騎手(写真・共同通信)
10月25日にGⅠ菊花賞(京都・芝3000m)が開催される。ロブチェンが三冠(皐月賞、日本ダービー、菊花賞)を達成するかが、最大の注目だ。日本競馬史上、三冠馬は8頭。1941年のセントライトに始まり、平成以降はナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴル、コントレイルと、4頭が三冠を制している。
菊花賞は3000mという長距離レースだが、競馬には「長距離戦は騎手で買え」という格言がある。
「距離が長いだけに、道中の折り合いやペース配分、仕掛けるタイミングなど、騎手の技量が大きくものをいうとされています」(競馬ライター)
だが実際はどうなのだろうか。本誌が調べてみた。
対象としたのは、2016年以降におこなわれた3000m以上の重賞、計53レース。具体的には、天皇賞・春=3200m、菊花賞=3000m、阪神大賞典=3000m、ステイヤーズS=3600m、ダイヤモンドS=3400mの5つの重賞だ。騎手を勝利度数順に並べると、
1位 C.ルメール(12-3-6-8)
2位 武豊(4-0-6-15)
3位 岩田康誠(4-0-1-16)
4位 菱田裕二(4-0-1-0)
5位 福永祐一(3-4-3-9)
6位 戸崎圭太(3-2-4-18)
7位 R.ムーア(3-0-0-0)
8位 和田竜二(2-3-1-16)
9位 田辺裕信(2-2-0-20)
10位 北村友一(2-1-1-7)
となった(カッコ内は1着-2着-3着-4着以下)。なお、菱田騎手の成績はすべて、天皇賞(春)などを勝ったテーオーロイヤルによるものだ。こうして見ると、確かに名手といわれる騎手の名が並んでいるではないか。なかでも目立つのは、ルメールの突出ぶりだ。
「ルメール騎手はこれまで菊花賞を5勝、天皇賞(春)では3勝を挙げています。菊花賞では2023年ドゥレッツァ、2024年アーバンシック、2025年エネルジコと3連勝中です。もちろん人気馬に乗ることも多いのですが、2018年に菊花賞を勝ったフィエールマンは7番人気、2023年のドゥレッツァは4番人気と、伏兵でも結果を出しているのがすごいところです」(同前)
今回の菊花賞でルメールが騎乗するのはダノンヒストリー。半兄にGⅠドバイターフ2着などの実績があるダノンベルーガがいる良血で、セールでは4億2900万円で取引されている。2025年の東京スポーツ杯2歳S(7着)後、休養に入り、今年7月に復帰。函館と札幌の芝2600mのレースを、ともに条件戦ながら大楽勝してきた。菊花賞ではロブチェンに次ぐ2番人気に推されるのが濃厚だ。
そんな手強い敵を迎え撃つロブチェンだが、騎乗する松山弘平騎手の長距離戦での実績はどうか。
「松山騎手は、デビュー以来3000m以上の長距離重賞に22回騎乗しています。しかし、勝ったことがなく、3着2回というのが最高の成績です。2022年の菊花賞では1番人気に推されたガイアフォースに騎乗しましたが、8着に敗れています。とはいえ、同馬のその後の成績を見れば長距離が合わなかったようですが」(同前)
松山騎手の通算勝利数は1500が目前。デアリングタクトでの牝馬三冠など、騎手としての実績は申し分ない。今年もすでに117勝を挙げ、リーディング3位につけて絶好調だ。ファンの間では「松山の長距離戦は割引き」という声も聞かれるが、無事にロブチェンを三冠に導くことができるだろうか。
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