
松井秀喜(写真・桑原靖)
「ジャイアンツの重厚感、品格、伝統を常に心に置いて行動している。ヤンキース時代もそうだった。この3年いろんな話をする機会があったが、僕とは何もかも違う」
10月23日に、読売ジャイアンツの第21代監督(16人目)になることが発表された松井秀喜氏。冒頭は、松井氏の人物像を評したマリナーズ会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏のコメントだ。
年齢はイチロー氏が53歳、松井氏が52歳と1歳違いで、イチロー氏が1年先輩。ともにNPBから海を渡り、MLBの世界でも大成功した共通点を持つ2人は、それまでほぼ接点らしい接点がなかったが、2024年から急接近している。
「松井氏は、2024年からイチロー氏が率いるアマチュア野球チーム『KOBE CHIBEN』が高校野球女子選抜チームとおこなう試合に参加。2025年8月31日に東京ドームで開催された、『KOBE CHIBEN』vs高校野球女子選抜チームとの対戦に備えて来日した際、イチロー氏と20年ぶりの対談をおこないました。その模様は、TBSスポーツの公式YouTubeで配信されましたが、そこでの2人のやり取りが、今になって再注目されているのです」(スポーツライター)
冒頭でイチロー氏が語ったように、2人の対談動画でも、松井氏は“品格”の片鱗を垣間見せていた。
「対談動画では、その2日前の夜、飲食店でおこなわれた2人の10年ぶりの再会にして、初めての食事シーンの模様も公開されています。お店に先に入店し、Tシャツ&短パン姿で松井氏を待っていたイチロー氏は、松井氏が姿を見せるなり『ヘーイ! ヒデキマツイ!』と、のっけからハイテンション。
同席していたKOBE CHIBENのチームメイトに松井氏を紹介しつつ、『今日は会食だし決起集会だから、できるだけカジュアルに来てって言って、僕はこんなんですわ』と、自身の軽装をイジると、Tシャツの上にジャケットを羽織った松井氏は『いや、私もTシャツですよ』と返答。すると、イチロー氏は松井氏を指差して『私とか言う人だから』とツッコみました。
その後、2人は松坂大輔氏らも交えて、酒を酌み交わしながら歓談。松井氏が、一人称『私』を連呼すると、イチロー氏は『タイムタイム。さっきから気になるんだけど“私”って何?』と再度ツッコミを入れます。これに松井氏が『ちょっと待って。50歳ですよ、我々』と返すと、イチロー氏は『いや、そうです……すみません』と一言。まるでコントのようなやり取りを見せていました」
この様子がSNSで拡散されると、X上には
《マイペースな松井に対して、イチローがずっとガチ体育会系の先輩を貫いてるのが対照的》
《イチローが論破されて「すんません」は笑えるなぁw》
といった声のほか、
《巨人軍は紳士たれが、染み付いている証でしかない》
など、フランクなイチロー氏に対して、一人称「私」を貫く松井氏の姿勢を讃える声も寄せられた。
「その後の対談で松井氏は、2人が20年前に対談した際は、自身の一人称は『まだ“僕”だった』と説明。一人称が私になったことについて、ドラフト1位で巨人入団、その後もNYヤンキースの一員として、常に周囲から『品格』を求められる環境だったことや、薫陶を受けた長嶋茂雄さんの影響を挙げていました。それを聞いたイチロー氏は『私、身につけたいわー』と語っていました」(前出のライター)
10月23日の監督就任会見でも「ジャイアンツは常に紳士であれ」と語った松井氏。巨人とヤンキースという常にプレッシャーにさらされる環境で身につけた「品格」を備える松井新監督が、ジャイアンツに新しい風を吹かせてくれそうだ。
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