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ドラフト1位指名選手の成績を追跡「安打」は巨人と中日に軍配

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.10.29 16:00 最終更新日:2018.10.29 16:00

ドラフト1位指名選手の成績を追跡「安打」は巨人と中日に軍配

根尾昂

 

 プロ野球ドラフト会議が2018年10月25日に行われた。目玉となった大阪桐蔭の根尾昂は、中日が交渉権を獲得。根尾は岐阜県飛騨市出身で、まさに地元球団に決まったことで、笑顔をみせていた。

 

 本誌は、セ・パ13球団がこれまで「ドラ1」で獲得したスター選手の戦績を振り返り、最高成績の選手と、各球団のスカウト眼力を検証することにした。

 

 

 

 

 1965年の第1回ドラフトからの、ドラフト1位選手(自由獲得枠、希望入団枠を含む)についての、各球団の生涯投打成績ベスト3を上の表にまとめた。

 

 ドラフトは、球団編成、スカウトが、その選手のポテンシャルを評価するものなので、移籍後の成績も含めてある。

 

 阪神の勝利数2位に、江川卓がいることに違和感を持たれる方は多いだろう。いわゆる「江川事件」で、入団後すぐに小林繁とのトレードで巨人に移籍した江川抜きなら、2位は山本和行が繰り上がり、3位に能見篤史が102勝で入ってくる

 

 セ・パのトータルでは、セは投打ともにパを上回っている。これは、長く続いた「セ・パの格差」が影響している。昔のアマのトップ選手は、セ・リーグ を名指しすることが多かった。

 

 パ球団が指名すると1位でも入団を拒否した。そのために、パ球団は「これは」と思う秘蔵っ子は、下位指名やドラフト外(現在は廃止)で密かに獲得した。秋山幸二は1980年のドラフト外、イチローは1991年のドラフト4位で入団したのだ。

 

 NPBで最多安打のドラ1選手は立浪和義で、2480安打。本塁打は山本浩二の536本、勝利は山田久志の284勝、セーブは佐々木主浩の252が最多だ。

 

 安打数は、松井秀喜(2643)、阿部慎之助(2085)、高橋由伸(1753)を抱えた巨人が圧倒的だが、立浪和義、福留孝介(2306)、谷沢健一(2062)を抱えた中日の安打数も光っている。

 

 ドラ1選手には、MLBを経験した者が29人いる。日本球界から移籍し、MLBで出場した日本人選手は全部で57人。半数以上がドラ1だ。

 

 日米通算での記録になると、最多安打は松井秀喜の2643安打(日1390安打、米1253安打)、本塁打も松井秀喜で507本(日332本、米175本)、勝利は野茂英雄の201勝(日本78勝、米123勝)、セーブは前出の佐々木主浩が日米通算でも、381(日252、米129)で最多だ。

 

 大谷翔平は日米通算389安打70本塁打、46勝。どこまで数字を伸ばすか。

 

 一方、ドラ1で入団しながら一軍の試合に出ることなく去った選手は35人。厳しい世界だ。

 

※表中の成績は、2018年シーズン終了時点のNPBとMLB通算
※球団名は2018年現在(近鉄は2004年で消滅)

 

(週刊FLASH 2018年11月6日号)

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