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貴乃花、九州でタニマチ行脚に相撲協会が「目障りだ…」
スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.11.08 20:13 最終更新日:2018.11.08 20:21
「四股を踏んでみなさい」
こう語り、少年の動きをじっくりと見つめるのは元親方の貴乃花(46)だ。彼には、前々から大きな夢がある。
「俺は本気で全国に土俵を作りたい。相撲をやってみたくても、土俵がないのが現状だから。そこで子供や指導者の育成にも取り組むつもりだ」
貴乃花は退職前から、関係者との相撲談義になると、このように話し、相撲界の変革を訴えていた。少年の四股を見ていたのは、3日に福岡県田川市の「炭坑節まつり」に参加したときのひと幕。
「田川市には九州場所の際に、毎年宿舎や稽古場などを提供してきた田川貴乃花部屋後援会があり、たいへんお世話になった土地。退職後、 “初仕事” にここを選んだのも、そのことからです」(後援会関係者)
この日の貴乃花は終始、上機嫌。元後援会員の出店に自ら立ち、開会セレモニーでは、「これからも田川に携わっていきたい」と語り、地元住民から大歓迎を受けた。
これを苦々しく思っているのは相撲協会。ある親方が語る。
「元弟子たちも千賀ノ浦部屋に合流し、協会全体が新しい気持ちで九州場所を迎えようとしている。だから、『目障りだ』という気持ちですよ」
炭坑節まつりで開催された「チビッコ相撲大会」には、来賓として、浅香山親方(元魁皇)の姿も。しかし、浅香山親方と貴乃花は10メートルほどの距離にいても、互いに目も合わせないほどだった。
夢のとおり育成の道へ……といっても、「それだけでは到底やっていけない」という、周囲からの声も。
「貴乃花部屋は以前から資金が潤沢ではなかった。家賃滞納もあったと聞く。現在、協会からの収入はなくなったが、それでも家賃が70万円強の元相撲部屋の物件を借り続けている。
退職を『途中で投げ出した』ととらえて、彼のもとを離れていった人も多い。その引き留めや新たなスポンサー探しを画策中。
だからこそ最近は、後援会、支援者らタニマチをまわり、変わらぬ支援をお願いするべく全国行脚を始めている」(協会関係者)
実際に、炭坑節まつり前日の2日、田川市の相撲茶屋で支援者たちと酒を酌み交わす姿を本誌は目撃している。いまの貴乃花にとって、急務なのが好感度アップ。
真っ先に手を伸ばしたのが、テレビ業界である。事実、退職から間もない先週、日本テレビのバラエティ番組に出演した。
「テレビ局からのオファーは、退職直後からいくつか来ている。ただ、局側も内心では躊躇している状況。相撲協会との関係が悪いままで去ったことを懸念する上層部が多いようです。
でも2018年2月に貴乃花の独占インタビューを撮って、協会との対立に “荷担した” テレビ朝日のクルーは、今回の田川市でも貴乃花にべったりでしたよ」(民放関係者)
注目のセカンドキャリアの舞台は土俵か、それともテレビの中か。
(週刊FLASH 2018年11月20日号)