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元阪神・萩原誠「掛布の背番号」を背負うのは重すぎた

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.11.09 06:00 最終更新日:2018.11.09 06:00

元阪神・萩原誠「掛布の背番号」を背負うのは重すぎた

 

 2018年も逸材揃いだったプロ野球ドラフト会議。東大合格より難しいといわれる世界に飛び込んだ、かつての「選ばれしエリート」である、元阪神「ドラ1」の萩原誠(45)を訪ねた

 

「6球団ぐらいのスカウトが挨拶に来ていたんですが、どの球団も2位か外れ1位と聞いていたんです。いきなり自分の名前が読み上げられたので、椅子から落ちそうになりましたよ」

 

 

 さらに、衝撃的な出来事が入団交渉の席で起こった。

 

「何度めかの交渉で、『31』という背番号を提示されたんです。もちろん、即答で断わりましたよ。阪神ファンだったらわかってもらえると思うのですが、『31』の重みというのはハンパない。

 

『まだ実績もない高卒ルーキーには荷が重すぎます』と断わったのですが、スカウトの方に『掛布(雅之)が、ぜひつけてくれと言ってるんだよ』と説得されたんです」

 

 スカウトの言葉を信じ、マスコミにも、元持ち主である掛布氏からの言葉があって、「31」をつける決断をしたと答えた。が、翌日のスポーツ紙を見て愕然としたという。

 

「1面にですよ! 掛布さんのコメントで、『私はそんなことはひと言も言ってない』と。翌日、掛布さんから謝罪の電話をもらいましたが、18歳の青年が背負うには重すぎました」

 

 入団後は、プロのレベルの高さに驚かされたという。入団した当時は新庄剛志、亀山努が注目を浴びていた。

 

「ボクがサードで、新庄さんがショートで守備練習をしていたんです。カットプレーで新庄さんからの送球が来たんですが、野球をやってて初めて逃げました。怖かったです(笑)」

 

 中学時代から肩の痛みに耐えてきた萩原は、同じ痛みに悩む野球少年を助けたいと、整体院「誠」を始めた。

 

「痛みを取るのはもちろん、最終的には痛みの出ない正しい投げ方を教えていきたいです」

 

はぎわらまこと
1973年4月6日生まれ 大阪府出身 阪神、近鉄でプレー。二軍で1993年に打点王、1996年に首位打者を獲得。プロ10年間の通算成績は124試合、打率.192、4本塁打14打点

 

(週刊FLASH 2018年11月6日号)

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