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西武に移籍「内海哲也」が語っていた「巨人の暗黒時代」

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2018.12.21 09:08 最終更新日:2018.12.21 09:08

西武に移籍「内海哲也」が語っていた「巨人の暗黒時代」

NPB公式サイトより

 

「日本一のファンに支えられたジャイアンツでの15年間は最高の思い出です。チームメートには感謝の思いしかありません」

 

 2018年12月20日、巨人のホームページ上でコメントを出した内海哲也投手。西武からFAで移籍する炭谷銀仁朗捕手の人的補償として、西武に移ることになった。

 

 

 昨シーズンは4年ぶりに完投、完封勝利をあげて5勝をマーク。現状維持の推定年俸1億円で契約更改した矢先の出来事だった。

 

「9年前、祖父と同じ巨人軍のユニホームに袖を通した。ようやく夢がかなった。うれしくて仕方なかった。でも想像していたのとはまったく違う世界、例えるなら暗黒時代とも言える雰囲気が、そこにはあった」

 

 日刊スポーツ(2012年9月22日)に自身が寄せた手記に書かれた一文だ。

 

 祖父・内海五十雄は元巨人の選手で、打撃の神と言われる故・川上哲治と同期入団。そんな祖父に憧れて入った巨人で見たのは、選手間の派閥争いだった。

 

「エースと呼ばれる先輩方は一国一城のあるじとしてそびえ、寄せ付けないオーラを放っていた。若手が気軽に会話するなんてとんでもない話。常にピリピリした空気が漂い、恐怖すら感じた。俗に言う派閥もあった。誰かと話すだけで『内海はあっちについた』とささやかれたりした」

 

 と記すなど、当時若手だった内海がベテラン選手に話かけられる雰囲気ではなかったという。

 

 さらに、慕っていた高橋尚成が2009年にメジャー挑戦で巨人から抜けることになり、内海は自らチームを引っ張ることを決意。

 

 毎年グアムに後輩を連れて行き、自主トレを一緒に行い、下の名前で呼ぶなど自ら後輩に歩み寄ろうと努力した。また、FAでやってきた先輩・杉内俊哉に対して「トシ兄」と呼ぶなど、杉内と若手選手が話しやすい環境も作った。

 

 ネット上では、巨人で純粋培養されてきた内海の放出に対して、怒りの声も多く聞かれた。

 

「ふざけすぎ 他球団の血を入れたら絶対ダメな人を持ってかれた。もう巨人の監督できないやん。もうぐじゃぐじゃやな」

 

 と12月20日のツイッターで怒りをあらわにしたのは、2015年、野球賭博問題で無期失格処分になった元巨人の笠原将生投手だ。笠原は内海のグアム自主トレに参加するなど、親交があった。

 

 先輩と後輩の両方に慕われた内海を放出し、次々とスター選手を獲得する巨人。来シーズン優勝しなければ、内海が嘆いたベテランがいがみ合う暗黒時代に戻ってもおかしくはない。

 

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