スポーツスポーツ

相撲協会も見限る「稀勢の里」白鵬を道連れに引退

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2019.01.13 06:00 最終更新日:2019.01.13 06:00

相撲協会も見限る「稀勢の里」白鵬を道連れに引退

 

 1月3日、高安との3番稽古を14勝2敗と大きく勝ち越した稀勢の里(32)は、上機嫌だった。

 

 囲み取材では、「力を出し切れた。内容はいいんじゃないですか。修正するところはたくさんあるけど、今日はよかった」と、時折冗談を交えるなど、寡黙な横綱にしてはいつにない饒舌ぶり。

 

 

「高安を相手に好調をアピールしているようだが、毎度毎度、互いをよく知る弟弟子との稽古では意味がない。本番ではこんな簡単に組ませてくれない。

 

 高安も稀勢の里に怪我をさせられないし、気を遣うだろう。なぜ出稽古でいろいろなタイプの力士と稽古しないのか、不思議でならない。メンタルが弱い稀勢の里は、場所前に自信をなくすのを怖がっているんだろう」(協会関係者)

 

 この嘆きと同様に、「状態がいいとは言えない」と見る識者は多い。

 

「高安との稽古では圧倒していたが、それは正面からぶち当たるだけで、ともに『押し相撲』に徹していたから。稀勢の里にいま必要なのは、立合いで突っ張ったり、変わったり、動き回る相手との稽古。その相手にどれだけ動けるかを試さなければいけない。

 

 先場所で4連敗したが、動き回る相手についていけなかった。いかんせん、同部屋での稽古しかしないから、そうした相手はいない。今後、出稽古の予定があるとは聞いているが、もっと早くに試さなければいけなかった」(相撲担当記者)

 

 全日本相撲甚句協会会長であり、稀勢の里の後援会役員である山下晃生さんも、その点が気がかりのようだ。

 

「初場所は、日本人横綱としての凜々しい姿が見たいものです。それには突っ張りや足技を使う、いわゆる『離れて取る』相手のペースやかく乱戦法にはまらず、得意の4つ相撲に組み止めてから勝負することが重要。最近は前のめりになったり、両手をばったりついたり、ばたつく相撲が目立ちますからね」

 

 初場所は、稀勢の里にとって進退を懸ける場所である。

 

「結果次第では、協会も横審も部屋の親方も、引退は当然と考えている。じつは、先場所3日目に負けた際に、自ら引退を決意するのではという噂が流れた。それを慰留しようとする親方や協会関係者は誰もいなかったという。それほど、復活は難しいとみられている」(前出・相撲担当記者)

 

 とある親方の見解は、もっと手厳しい。

 

「出ては途中休場を繰り返す現実に、さすがに協会幹部も呆れている。白鵬も稀勢の里の影響か、やたら休場が目立つようになったしね。稀勢の里が休んでいるから、表立って文句も言いづらい。

 

 当初は久しぶりの日本出身横綱ということで、相撲人気が再燃したのは確か。だが最近は、貴景勝や御嶽海ら若手の台頭で、もう稀勢の里人気に頼らなくてもやっていける。

 

 稀勢の里が引退すれば、白鵬もおちおち休んでいられないし、怪我を抱えているぶん、引退も早まるんじゃないか。白鵬を道連れに潔く引退して、早めに世代交代したほうが角界のためにもいい」

 

 稀勢の里はいま、まさに土俵際。「待ったなし」である。

 


(週刊FLASH 2019年1月22日号)

もっと見る

今、あなたにおすすめの記事

スポーツ一覧をもっと見る