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松井秀喜も松坂大輔もなれず「高卒新人開幕一軍」平成で17人

スポーツFLASH編集部
記事投稿日:2019.03.22 06:00 最終更新日:2019.03.22 06:00

松井秀喜も松坂大輔もなれず「高卒新人開幕一軍」平成で17人

広島の小園

 

 3月21日のオープン戦で、ロッテのドラフト1位ルーキー・藤原恭大外野手が初回に得点につながる二塁打を放つなど、4打数2安打の大活躍を見せた。

 

 そして、試合後、ロッテの井口資仁監督が藤原の開幕一軍入りを明言した。

 

 同じ21日には、広島のドラフト1位・小園海斗内野手もオープン戦で初めてスタメン出場し、本塁打を放つなど好調ぶりを見せつけており、小園の「開幕一軍」も現実味が帯びている。

 

 

 藤原が勝ち得た「高卒ルーキーでの開幕一軍」だが、これまでどのような選手たちが成し遂げたのだろうか。平成元年から昨年までの間に達成した選手とそのシーズンの成績は下記のとおりだ。

 

●2016年<平成28年>
オコエ瑠偉(楽天・外野手)
51試合 打率.185 1本塁打 6打点 4盗塁

 

●2013年<平成25年>
大谷翔平(日本ハム・投手&外野手)
13登板 3勝0敗 防御率4.23
77試合 打率.238 3本塁打 20打点 4盗塁

藤浪晋太郎(阪神・投手)
24登板 10勝6敗 防御率2.75

 

●2012年<平成24年>
高橋周平(中日・内野手)
41試合 打率.155 2本塁打 3打点 0盗塁

 

●2011年<平成23年>
駿太(オリックス・外野手)
30試合 打率.100 0本塁打 1打点 0盗塁

 

●2008年<平成20年>
豊島明好(日本ハム・投手)
2登板 0勝0敗 防御率0.00

 

●2006年<平成18年>
炭谷銀仁郎(西武・捕手)
54試合 打率.181 3本塁打 14打点 0盗塁

 

●2001年<平成13年>
内川聖一(横浜・内野手)
3試合 打率.000 0本塁打 0打点 0盗塁

 

●2000年<平成12年>
田中一徳(横浜・外野手)
37試合 打率.167 0本塁打 0打点 0盗塁

苫米地鉄人(広島・投手)
23登板 2勝3敗 防御率5.09

 

●1991年<平成3年>
内之倉隆志(ダイエー・内野手)
7試合 打率.250 0本塁打 0打点 0盗塁

 

●1990年<平成2年>
脇坂浩二(ダイエー・内野手)
40試合 打率.211 0本塁打 4打点 0盗塁

 

●1989年<平成元年>
前田幸長(ロッテ・投手)
17登板 2勝3敗 防御率6.94

石井忠徳(横浜大洋・投手)
17登板 1勝1敗 防御率3.56

谷繁元信(横浜大洋・捕手)
89試合 打率.175 3本塁打 10打点 0盗塁

川崎憲次郎(ヤクルト・投手)
23登板 4勝4敗1セーブ 防御率3.94

岡 幸俊(ヤクルト・投手)
22登板 0勝1敗 防御率5.02

※登録名、所属球団、ポジションは当時のもの

 

 なお、清原和博は1986年<昭和61年>西武に入団し、31本塁打の新人記録を達成した。平成ではないので、上記リストからは除外している。

 

 1999年<平成11年>に、ルーキーながら大活躍を果たした松坂大輔は、開幕4試合めに先発投手を務めたが、開幕一軍メンバー入りはならず。しかし、2000年、2001年と連続して高卒新人が開幕一軍に選ばれたのには、少なからず松坂の影響があっただろう。

 

 また、高卒新人で11本塁打を放った松井秀喜も1993年<平成5年>当時、一軍入りの前提条件だった「40人枠」には入れたものの、そこから出場選手登録の28人に選ばれることはなかった。

 

 これらの大物選手たちが逃した「高卒新人開幕一軍」を成し遂げたのは、平成の間では過去17人しかいない。なかでも、大豊作となったのが、1989年<平成元年>だ。

 

 谷繁元信が高卒の捕手としては異例の開幕一軍を摑み取ったのに加え、同じ横浜大洋ホエールズでは後に「石井琢朗」に登録名を変更し、遊撃手として活躍する石井忠徳が投手として一軍入り。

 

 この2人が通算で2000本安打を達成しているほか、川崎憲次郎も1998年に沢村賞を獲得するなど、時代を代表するピッチャーとして活躍した。

 

 今季の球界では、中日・根尾昂内野手や日本ハム・吉田輝星投手など第100回めの「夏の甲子園」を戦った高卒ルーキーが多く誕生した。彼らのなかから、もし冒頭に述べた小園、藤原に加えてもう一人、開幕一軍入りを果たせば、平成最後のプロ野球開幕で、平成元年に次ぐ「豊作」となるだろう。

 

 この先には、2013年の大谷翔平、2011年の駿太(後藤駿太)、2006年の炭谷銀仁朗の3人しかいない開幕スタメン出場という大記録も待っている。

 

 開幕まで残り数日、ファンの夢と若き猛者たちの夢は叶うのか?

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